切腹の起源 2

いろいろ調べ始めたがさっぱりわからん.とりあえず岩波新書「武家の歴史」を借りた.わかったことといえば,平安時代の武家の源氏とか平氏とか藤原氏とか言うのは,かなりいい加減だということだ.あと岩波文庫の日本外史も借りる.頼山陽は,最初に切腹した人が誰か知っていただろうか.そういえば,靖国神社で「日本外史を読む」とか言う講座をやってたような気がする.

ちょっと検索してたら徳川慶喜所有の日本外史の版木で作った火鉢と言うのが出て来た.うーむ.たとえば ここ には「尊皇攘夷運動のバイブル「日本外史」」とか書いてあって,まさにそうなのだが,倒幕された側の慶喜がその版木で火鉢を作って使っていたとは.どういう心境だったんだろうなあ.慶喜が駿府に移って住んだ寺にあったものだというから,ほんとに使ってたんだろうな.昭和 15 年に失火したときに,住職が庭に放り投げて守ったとか書いてある.

ところで上の二つの頁はどちらも ntt.co.jp なのだが,NTT って郷土の歴史に力いれてるのかなあ.

ジェーン・エア

嵐が丘を書いたエミリ・ブロンテのお姉さんがシャーロット・ブロンテで,その人の書いた小説がジェーン・エアで,その映画化されたビデオを嵐が丘のついでに借りてきた.普通に楽しめた.主人公(ヒロイン)が幸薄い孤児で,

愛された人のためなら馬に蹴られても牛に突かれてもいいわ!

と言うところなんか,思わず馬の後脚にぱかっと蹴られるシーンや,牛の角にどかっと突き飛ばされる姿を想像してしまって泣けた.

小説にも映画化しやすいのとしにくいのとあるだろうけど,ジェーン・エアはごくしやすい方ではないか.

嵐が丘は難しいよね.私も読む前に恋愛小説だという話は聞いていたが,読み始めてしばらくは誰と誰が愛し合うのかさっぱり分からず,もしこのまま映画化すれば,最初の 30 分間はただもう殺伐として陰惨な家庭のありさまが延々と描写されるだけだ.映画化するにはある程度小説としてのディテイルを落したり,或いは筋を整理したり流れをつかみやすくしなくてはならないと思うが,そうするとあの独特の粗野で雑然とした雰囲気が伝わらなくなってしまうだろう.そのうちキャサリン・アーンショウという気性の荒い女の子と,アーンショウ家に拾われてきた(或いはその家の亭主の隠し子?)ヒースクリフという男の子がこの話の主人公らしいことがわかってくる.この二人は幼い頃嵐が丘で野性児のように放任されて育つ.互いに相手を自分の分身のように考えていたが,そのうちキャサリンだけがおしとやかな女性として育てられるようになり,とくに好きでもない近所の金持ちの家の息子エドガー・リントンと結婚してしまう.ヒースクリフはいじけて家を飛び出す.三年後ヒースクリフはお金をたんまり稼いで嵐が丘に戻って来る.そしてアーンショウ家とリントン家に徹底的な復讐を開始する.ヒースクリフはエドガーの妹イザベラをかどわかして結婚する.わがままなキャサリンは夫エドガーというものがありながらヒースクリフとの交際も続けたがり,エドガーにも彼との交際を勧めるが,エドガーはそれを拒絶する.キャサリンは三日三晩自室に閉じ籠って怒り狂った挙げ句,脳膜炎をわずらい半病人になってしまい,ヒースクリフと再会したとき発作をおこして死んでしまう.ヒースクリフはいよいよ復讐の執念を燃やす.という救いようのないお話なのでした.まあ凡庸な監督が映画化しても収拾つかん筋書きだよなぁ.西原理恵子なんかが漫画化すると笑えるかもしれん.

嵐が丘2

なかなか面白い.これは,キャンディキャンディとか赤毛のアンとか(赤毛のアンは実は読んだことも見たこともないが :-P)よりもむしろシドニーシェルダンに似ている.penguin books の本も借りてくる.ビデオも借りて来る.しかしこの映画はとんだデキソコナイだ.借りて損した。

嵐が丘

ある複数の女性の知合いからすすめられて嵐が丘を読み始めたが,まだ最初の百頁ほどしか読んでないのだが,どうしてこんな陰湿な話が多くの女性の人気を集め得るのか全く理解できない.イギリスの本場の「嵐が丘」を訪れる女性が少なからずいる.決して風光名媚でもなんでもないただの荒野らしいのだが.女性にはきっと「こわいもんみたさ」みたいなものがあるんだろう.よくわからん….キャンディキャンディとかならまだわかるのだが.