エウメネス

『エウメネス』は5月5日から無料キャンペーンするつもりだったけど、
いろいろ加筆してレビューが終わるかどうか心配なので、
『巨鐘を撞く者』を先に今日から無料キャンペーンにすることにした。
『エウメネスは』10日にしました。

『エウメネス』はkdpで出してから割といろんなことがわかってきたのと、もともと分量がすこし貧弱だったんで、
大筋は同じなんだけど、もすこし肉付けしてみたくなった。
で、20130504版以前のものを購入した方は、アマゾンに頼んで版を更新してもらうか、
無料キャンペーンのときに、一度削除して買い直して欲しいのです。
もともとは50枚くらいのすきっと読める短編のつもりで書いたのだが、
今は100枚くらい?の少しじっくり読む感じのものになったような。

どこが変わったかというと、
四つの章立てを作った。

ガンダーラとゲドロシアの間に、ヒュドラテオス河畔の戦い、というものを追加した。
この話は、もともとラオクスナカの台詞であったのを独立分離させた。
アレクサンドロス大王東征記なのに戦闘シーンの記述が一つもないのはサービス不足かなというのもある(だがいわゆる戦闘シーンというようなほどのものではない)。

ラオクスナカの台詞が増えた。

アパマはスピタメネーの妹だということにしていたが、スピタメネーの娘に戻した。
一応史料にはアパマはスピタメネーの娘ということになっており、できるだけ史実に合わせることにした。
なぜそんなことをしたかというとラオクスナカがスピタメネーの許嫁という設定になっていたので、
スピタメネーが既婚ですでに娘までいると都合が悪いからだ。
スピタメネーは妻に殺されたことになっているのだが、それを元の話では親族に殺された、とぼかしていた。
それももとに戻した。

その代わり、しかたないので、
スピタメネーの息子でアパマの弟として、新たにアリヤブルドゥナという登場人物を加えて、
彼がラオクスナカの許嫁だということにした。

アリヤブルドゥナという名は、Ariobarzanes、Ariyabrdhna, Ariyaubrdhna、Ariobarzan、Ario Barzan、Aryo Barzan
などと綴る人名であり、高貴なるアーリア人とでも言う意味だろうと思う。
要するにペルシャ人の名前で適当にマイナーな名前を見繕ったものである。
スピタメネーに息子がいてもおかしくないが、名前はやはりスピタメネーであった可能性が高いのだが、
それだと話がもうこんがらがって仕方ないので、別の名にした。
史実には見えないから虚構だが、いても全然おかしくないし、
ラオクスナカにもともと許嫁がいても全然おかしくない。

後書き代わりにスーサ合同結婚式というのを最後に付け足した。
アマストリナのこともいろいろついでに調べたのだが、彼女はけっこう数奇な人生を送った人だな。
調べれば調べるほど、この時代、夫殺しや妻殺し、兄殺しや父殺しというのは、王族の間では日常茶飯であったことがわかる。
臣下が君主を殺してとってかわるとかもう普通。
ペルシャ王家だってマケドニア王家だってそうなわけだし。
中国の古代史もそうだわな。
たぶんインド古代史も似たようなものだろう。
まあ、そういうのを題材に取るのもおもしろいのだろう。

とまあそんなわけなので、この機会に是非お読み下さい。

『巨鐘を撞く者』の方も無料キャンペーンは初めてなんで是非ご覧下さい。
パブーの頃とはだいぶ変わってますので。

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