セルジューク戦記

『セルジューク戦記』をkindleで出そうと思い読み返してみるが、
今読むといかにも粗い。
特にセルジューク皇族の継承戦争の当たりがまったく弱い。

マリク・シャーが死んだとき皇子らはみな幼かった。
ただし、セルジューク朝の勢いが衰えたわけではなく、
誰かが成人するまでの間、継承戦争がおき、また、
十字軍が起きたというだけのことだろうと思う。

マフムード二世は叔父サンジャルの娘を妻にした。
その息子ダーウードはサンジャルの孫だっただろう。
マフムード二世が死ぬと、サンジャルはダーウードを擁立しようとしただろう。
マフムードの(異母)弟のマスードはダーウードに対抗しようとする。
マフムードの(同母)弟のトゥグリルはダーウードのアタベク(教育係)となったと思われる。

つまり、マスード対(ダーウード+トゥグリル+サンジャル)という内戦が起きるが、
これはマスードが成人しており、ダーウードが幼い状況では当然あり得る話だっただろう。
おそらくダーウードはサンジャルを頼ってホラサーンに拠り、
マスードがバグダードにいたのであろうと思う。

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