亦不知其所終 田中久三 aka 田中紀峰のサイト。

宮城沢昌光

02.05.1999 · Posted in 読書

この人の小説は春秋時代から後にはなかなか降りてこない. 夏とか商とか周とか斉とかとにかく古い. 宮城沢昌光の小説を読んだあと, 三国志や水滸伝を読むとまるで現代小説のような錯覚を起こすくらい. 異様に難しい漢字が出てくるので, きっとワープロは使わず手書き原稿なのだろう. 「平成」という元号の選定にも興味があるようで, 彼は参画したかったに違いない. しかし, 「美」は犠牲に捧げる大きな羊のことだから, 人の名前に使うのは良くないとか, おせっかいなところがあるなあ. 山本七平みたいなとこがあるね.

NHKをだらだら見てると, ときどき「それが知りたかったんだよ」 みたいなことを丁寧にドキュメンタリーにしてたりして,驚く. 初期の江戸前鮨を再現したり. 粕酢という香りも色もきつい酢を使ったり, シャリの量が今の三倍もあったり, ネタは全部粕酢や醤油で下味を付けたりする. それを日雇い労働者に屋台に並べて手づかみで取って食べさせるのである. こういう番組がブラウザで検索していつでも見れたら素晴らしいのになあ. 平日の昼間に放送されちゃかなわん.

これもNHKのドキュメンタリーだったが, 牛は普通草だけ食べる農耕牛だったので, もともと固くてステーキには適していなかったのだそうだ. だからシチューにして食べてたのが, 最近になってアメリカのなんとかという企業が, 牛にトウモロコシを食べさせるようになって, 肉が柔らかくておいしくなったので, 鶏や豚よりも牛の方がよく食べられるようになったという. そりゃ牛肉が全身スジ肉みたいに固かったら, なかなか食べられんだろう. というか,昔はサーロインとかテンダーロインとかいって, 柔らかい部位はとてつもなく高かったのかもしれんし. ヒンドゥーで牛を食べないのも, おいしいのを無理に食べないのではなく, インドの牛はことさらに固いのかもしれんし. 戦後日本では牛は放し飼いで草食べさせてただけなので安かったという話もあるし.

バーガーキングにいくと紀元前のローマから牛肉の直火焼きを食べていて, それが一番うまい食べ方だ,などと書いてあるのだが, これは史実と違うのだろうか. 実際ステーキを食べると歯に筋がはさまって困ることがときどきあるしね.

宮城沢昌光の小説に出ていた話だが, 中国で牛を農耕に使い始めたのは, 夏王朝末期の商,湯王の時代で, 外征続きで疲弊した国内の農業を回復するためだったとある. この富国強兵策で湯王が夏王朝を倒して覇者となったのだそうだ. ふーん.

いまから思うとあの油粘土というものは, とても醜くて気持ちの悪いものだったね. でも油が染み込ませてあるから固まらずに何度も使えるんだね. だったら色くらいもすこし工夫してほしかったね. 更新日記と更級日記. 一字の違い.

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