「賢い」は σοφος。
σοφιστης は「賢人」。

φιλοσοφεω は「賢さを好む」。

φιλοσοφιᾱ は「賢さを好むこと」。philosophy。

φιλοσοφος は「賢さを好む」という形容詞。

ὁ φιλοσοφος は「賢さを好む」という形容詞に冠詞がついて名詞化して、「賢さを好む人」。
いわゆる philosopher。

πολιτης は「市民」。
ὁ πολιτικος は「市民の人」という意味だが、プラトンの『ソフィステース』と『ポリティコス』では対義的に使われていて、おそらくソフィステースは(ポリスにおける市民活動を行わない純粋な)学者という意味であり、
これに対してポリティコスは(学問や著述というよりは公の場で活動する)市民という意味であり、
さらには政治家と訳される。

なぜプラトンはソフィステースとポリティコスを対比したがったのか?
ソクラテスは、市民であり、賢者であり、政治活動家でもあり、宗教家でもあった。
一人の人間がそれらの要素を合わせ持つほうが自然だ。
イソクラテスはソフィステースの親玉と見なされたが、彼もソクラテスと同じタイプのキャラクターだ。

なぜプラトンはソフィステースとポリテースを対義させなかったのか?

そもそもこの時代ソフィステースとフィロソフォスには区別があったのか?
というよりもフィロソフォス、哲学者、などという呼称がすでにあったのか。

政治活動を行わないソフィステース、つまり、
ポリス郊外のアカデメイアやリュケイオンなどの学舎で学問だけ行う人のことをフィロソフォスというのだろうか。
何もかも謎だ。

-ικος という語尾だが、これはラテン語の語尾 -ic と同じなのだが、どちらが先なのだろうか。

Visited 1 times, 1 visit(s) today

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA