亦不知其所終 田中久三 aka 田中紀峰のサイト。

09.05.2017 · Posted in 雑感

アレクサンドロス大王の秘書官エウメネスの視点で描いた大王東征記。第四巻の本書では、マケドニア摂政アンティパトロスとスパルタ王アギス三世がアルカディアの拠点メガロポリスを争奪する戦い(BC331)を描く。

概要

かつてテーバイの驍将エパメイノンダスは、ペロポンネソスを支配するスパルタをレウクトラの戦い(BC371)で討ち破った。それまでペロポンネソス地方では、人々は都市に集まって住む習慣がなく、小さな農村に散らばって住んでいた。エパメイノンダスは、アルカディア人を一箇所に集め、堅固な城郭を築き、アルカディア経営とスパルタ牽制の拠点とした。これがメガロポリス(大きな町)である。テーバイが滅んだあと、メガロポリスはマケドニア王アレクサンドロスを盟主と仰ぐコリントス同盟に属していた。

エウメネスはシリアで王の一行と別れ、バルシネとともにネアルコスの艦隊に同船してギリシャ本土へ向かう。バルシネと彼女の息子ヘラクレス(アレクサンドロスの息子)をロードス島に残し、エウメネスはスパルタ王のもとへ使者として赴く。スパルタを討つためにメガロポリスに入っていた摂政アンティパトロスは息子カッサンドロスを、ネアルコスの軍に募兵のために派遣する。このとき初めてエウメネスはカッサンドロスに出会う。

エウメネスはカッサンドロスとともにメガロポリスの戦いに加わる。かつてスパルタに支配されたアルカディアやメッセーニアの民の奮戦の甲斐あって、スパルタ王アギス三世はアンティパトロス率いるマケドニア軍に敗れるが、この戦いでマケドニアに勝利をもたらしたのはわずか十九才のカッサンドロスの采配であった。 メガロポリスの戦いの後、エウメネスはエペイロスの聖地ドードーナに住むオリュンピアス(アレクサンドロスの母)を訪れる。エウメネスは巫女オリュンピアスから、ガウガメラの戦いでマケドニア軍がペルシャ軍に勝利したこと、アルトニスがまだペルシャ軍中にいて生きていることなどを知らされる。

目次

* 腑分け占い * ピュティオニケ * ハルパロスの指輪 * タウリスコスの後任 * ネアルコス * メッセーニア * カッサンドロス * 麦畑の夜襲 * 脱走 * ドードーナのシビュッラ

主な登場人物

* アレクサンドロス三世 マケドニア王。アレクサンドロス大王。 * エウメネス アレクサンドロスの書記官。 * アギス三世 スパルタ王。 * ネアルコス マケドニア王国海軍の提督。 * ハルパロス マケドニア王国の金庫番。 * ピュティオニケ もとアテナイの娼婦で、ハルパロスの愛人。今はスパルタの奏楽者。 * プトレマイオス アレクサンドロスの近衛長官。 * ペルディッカス マケドニア王国の王族。斬り込み隊長。 * バルシネ アレクサンドロスの妃。ヘラクレスの母。 * フリュネ テーバイの娼婦組合長。 * ディオゲネス コリントスに住む犬儒派の哲学者。フリュネの情夫。 * アンティパトロス マケドニア王国摂政。 * カッサンドロス アンティパトロスの息子。 * オリュンピアス アレクサンドロスの母。

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