亦不知其所終 田中久三 aka 田中紀峰のサイト。

ギリシャ語の長母音

10.07.2017 · Posted in 読書

http://clsoc.jp/QA/2014/20140515.html

ηやωが長母音なのは明らかだとして、α、ι、υ、ε、οの長母音は無いのかということだが、 εとοの長母音はそれぞれη、ωなので無いと。

α、ι、υなどは他方言を調べてηやωがなまったものであるとみなされるときに、長母音であろうと、近世以降のイギリスの学者が判断して辞書にそう書いている、ということらしい。 また、『オデュッセイア』などの韻文の原典などから長母音であることが推測できるのであるという。 或いは Ναυσικάα などと綴られている場合があって、「ナウシカー」と伸ばすのであることが判明する。

いちいち方言研究までしてられないのでオックスフォード様に従うしかないのだが、 つか、長いか短いかはっきりしないときは、短いままにしていてもかまわんのではないかと思う。

ところで、Ἰφιγένεια だが、これは ιφιοσ(強い)と γενοσ (生まれた)の合成であろうことがわかるのである。 つまり「強く生まれた」という意味の、女性の名前だ。 ιφιοσ の頭の ι は曲アクセントで発音されるものらしく、音程が上がって下がるのだが、これも長母音であることを意味しているように思われる。 もとは複合母音であったのかもしれない。

Comments are closed