酒を詠んだ戯れ歌

> 飽き果てぬ酒に心の失せぬ間に酒なき里にうつり住ままし

> あさか山かげさへ見ゆる山の井の浅くぞ酒は飲むべかりける

> ゑはばとて秩父の山のいはが根のいはずもありなむよしなし事は

> 雨降れば湯気にくもれる窓の戸のゑひて心のなどか晴れざる

> 春の日に酒てふもののなかりせば花は咲くとものどけからまし

> いづこにか酒をのがれむみよしのの奥にも酒はありてふものを

> けふも酒明日もさけさけむらぎもの心のぬしは酒にこそあらめ

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