麗島夢譚

なぜか安彦良和の「麗島夢譚」というマンガを読んだ。
麗島というのは台湾のことらしいが、
処刑された天草四郎は替え玉でオランダ人に台湾のゼーランディア城につれていかれる。
そこにはなぜか宮本武蔵がいる。
当時の台湾だから当然平戸から鄭成功がやってくる。
なんかもうすげえ。
しかし、「三河物語」とか「王道の狗」のような地味なストーリーの原作では良い味出す安彦良和ではあるが、
「ジャンヌ」とか「神武」とか「ナムジ」などの自由度が大きくて歴史上の英雄を主人公にした途端とんちんかんになってしまう。
「虹色のトロツキー」はけっこう危なかったがなんとかまとまった感じ。
彼が「麗島夢譚」のようなマンガを描きたい気持ちは良くわかる。
しかし、鄭成功と宮本武蔵と天草四郎をどうやって一つのストーリーにまとめるのか。
無茶だろ。
救いは、どうやら、主人公は平戸松浦党の名もない一青年だというところか。

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