その古本屋はシャッターが降りていて「臨時休業。中に人はいますので、用のある人はインターホンで呼んでください。」と張り紙がしてある。 インターホン? あたりを見回すと、シャッターの横に扉があり、そこにインターホンが付いている。 「取り置きしてもらった本をもらいにきたんですが。」インターホンのボタンを押してそう言うと、パタパタと階段を降りる音がして中からおばあさんがでてきた。 「はい、これ領収書と本。」 領収書はすでに書いて用意してあったらしい。 俺は代わりにお金を手渡す。 何か世間話でもしたほうが良いかと思い、「壁と屋根のリフォームの営業ってよく来るんですか。」と聞いてみた。扉にそういう張り紙がしてあったからだ。 おばあさんは、最初何を言われているかわからずきょとんとしていたが、「ええ、それがね」と張り紙のことを聞かれたんだと気付いたあとは、 しばらく饒舌に話し続けて、俺はいつ話を切りあげて帰ろうかとそればかり考えていた。
第2話終わり 第3話に続く