テルマエ・ロマエ

ヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」を読む。たぶん一話完結だったのが好評だったので連載化したのだろうが、風呂に溺れて古代ローマから現代日本にタイムスリップしてしまうという恒例のパターンが、だんだん苦しくなってくるよなあ(笑)。このネタであと何話くらい引っ張るつもりなのだろうか。月刊コミック・ビームに不定期連載、ってところが泣かせる。

タイトルの THERMAE ROMAE だが、ローマ風呂、とでも言う意味か。

「モーレツ!イタリア家族」というのも書いているのか。ふーむ。

ジョージ秋山のアシスタント

明らかに風邪を引いてしまった。咳が出て、たまに頭痛がする程度なのだが、この時期接客をして変に疑われても困るんで、龍角散など飲んでみる。子供の頃はただまずいだけに思えたが今飲んでみるとなかなか生薬がいける。まずくはない。

ジョージ秋山のアシスタントを30年やっていま52才という人の本を読んだ。もとはブログだそうだが、どこにあるのかわからない。おもしろいかと言われればおもしろい。

ああ、たぶんこれだ。

http://blog.goo.ne.jp/yes-de1/e/6312e213555f9e1c04cd3bfc833c44d2

ボーナス前になると金欠になるのである。毎年、性懲りもない。今年も結局徐々に貯金を切り崩し、大して残らない。ま、しかし、多少残った気もしなくもない。去年はひどくて、生命保険の切り替えにあたってたからその支払いをしないで済ましたが、例年通り支払ってたらたいへんな赤字だったわけである。そんなことにならないように倹約してきたのだが、まあ、今年はとんとんくらいかな。

カブトエビの飼育セットがなかなかかわいらしい。どんどん大きくなる。

寝付けなくて困る。外飲みして帰ってくるとばたっと寝れるのだが、家飲みだと寝付けない。そもそも寝るタイミングが早すぎる。

最近ダイキンの除湿・加湿機能付き清浄器を買ったのだが、部屋干ししてる部屋でターボ除湿とかやると、ものすごく部屋が暑くなる。そしてみるみる洗濯物が乾燥していく。乾燥し終わると部屋の温度が下がっていく。すごいなこれは。


イエス小池という人であろうと思う。

青野春秋の謎

改めて、「俺はまだ本気出してないだけ」を3巻一気読みしてみた。電車の中ヒマだったので何度も何度も読み返した。そしてやっぱしゃれにならんマンガだなとは思いつつ、青野春秋という作家についていろんな疑問がわいてきた。マンガ自体は非常に良く出来ているので、われわれはついこれは作者の自伝的なマンガなんじゃないかと錯覚してしまうが、それは巧妙なるやらせのたぐいであって、作者は40のおっさんではなくて20代の女性かもしれない、とさえ思える。

イキマンという作家発掘養成のための新人賞、いや、イッキという雑誌そのものをもり立てるための壮大なやらせなのかもしれない、ヘタウマ風の画風さえやらせであり、新人賞当時の画力を編集者らに無理矢理保持させられているだけなんじゃないかとさえ思える。いや、それならそれでもかまわんのだが、だまされたとわかったときのショックをできるだけ和らげたいと思うのだった。

ははあ。なるほど。ネットに散らばっている情報を集めるとおぼろげに見えてくる。イキマン「走馬灯」受賞時2005年11月に青野27才。素直に逆算して1978年生まれ、現在30才くらい。性別不明。2001年ヤングマガジンにて「スラップ スティック」が第45回ちばてつや賞優秀新人賞受賞、とあるがこのとき推定23才。10代から漫画家のアシスタントやってると。まあ、作者はごく普通の漫画家だわな。で、女性であればおそらく作者は鈴子に近い立場。もしくは読み切り「生きる」に出てくる女性。男性ならマクドナルドのバイトの田中とかか。

「走馬灯」掲載が06年2月。「いきる」掲載が07年1月。読み切り「俺はまだ本気出してないだけ」掲載が07年3月。連載開始が07年5月。

第3巻の発行が三ヶ月ほど遅れたのは作者の体調不良によるらしい。

同じイキマン出身の福満しげゆきは作家本人がそうとう露出しているのにくらべて青野はやはり謎に包まれている。


追記。青野春秋、普通のおっさんだった。東京新聞の取材に応え、顔出しもしている。

麗島夢譚

なぜか安彦良和の「麗島夢譚」というマンガを読んだ。麗島というのは台湾のことらしいが、処刑された天草四郎は替え玉でオランダ人に台湾のゼーランディア城につれていかれる。そこにはなぜか宮本武蔵がいる。当時の台湾だから当然平戸から鄭成功がやってくる。なんかもうすげえ。しかし、「三河物語」とか「王道の狗」のような地味なストーリーの原作では良い味出す安彦良和ではあるが、「ジャンヌ」とか「神武」とか「ナムジ」などの自由度が大きくて歴史上の英雄を主人公にした途端とんちんかんになってしまう。「虹色のトロツキー」はけっこう危なかったがなんとかまとまった感じ。彼が「麗島夢譚」のようなマンガを描きたい気持ちは良くわかる。しかし、鄭成功と宮本武蔵と天草四郎をどうやって一つのストーリーにまとめるのか。無茶だろ。救いは、どうやら、主人公は平戸松浦党の名もない一青年だというところか。

日露戦争物語

江川達也が「BE FREE」「ラストマン」「東京大学物語」と来て、今は「日露戦争物語」。
教育モノが好きなんだね。で、今は日清戦争にさしかかったところ。

江川達也が「王道の狗」を読んで影響を受けていたかどうかは微妙。金玉均の描き方がまるで違うところをみれば、おそらくは読んでないか。では「坂の上の雲」を読んでいるかといえば、もちろんそうだろう。司馬遼太郎は「坂の上の雲」を原作とした映画やらを禁じているそうだが、原作というほど似てはいない。しかし秋山真之が主人公なところはそっくりだがなー。

「坂の上の雲」では金玉均についての描写はあまりなかったような気がする。一応全部通して読んだはずだが。

江川達也「日露戦争物語」司馬遼太郎「坂の上の雲」安彦良和「王道の狗」を読み比べるというのはなかなかおもしろいんだが。「坂の上の雲」は超ベストセラーで、「日露戦争物語」もそこそこメジャーだと思うが、ミスターマガジンに連載された「王道の狗」を読んでる人というのはきわめてまれだろう。安彦良和は最初ガンダムのキャラクターデザイナーとして現れ、それからアリオンという空想的というか浪漫的なギリシャ神話ネタの漫画を書いた。はっきり言ってアリオンは大した漫画ではない。ところがギリシャ神話を取材にギリシャに行って、それからトルコでクルド人というのを知って、「クルドの星」という漫画を書いたのだが、これがなかなかの傑作。またトルコで日本近代史というものに開眼したのだと思われる。日本神話にも関心を持ち神武天皇とか大国主の命の話も書いているが、こちらはどうにもこうにも。さらに幕末から日清戦争までを書いた「王道の狗」は傑作だと思うが、ノモンハン事件あたりを書いた「虹色のトロツキー」はかなり異常で難解。割と好きなのは「三河物語」で、大久保彦左衛門と一心太助が大阪の陣に徳川方で参戦するという話。これはメディア芸術祭か何かで賞をもらってたようだが、知名度はほとんどないんじゃないか。

「王道の狗」は前振りをざっくり省略すれば、自由民権運動で投獄され脱獄した主人公が金玉均の用心棒となり、その遺志をついで日清戦争後も朝鮮でゲリラ活動を繰り広げるというもの。「日露戦争物語」みたいに読んでわかった明治時代、みたいな書き方にはなっていない。

なんかとりとめのない話になってしまったな。

で、金玉均もそうだが陸奥宗光がまた。PHP文庫に岡崎久彦「陸奥宗光」というのがあり、また新潮文庫に角田房子「閔妃暗殺」というのがあるのだが、読んでも読んでもようわからんのだが、その中でも江川達也の描写というのはなかなか的確でわかりやすいなあと思った。彼はそうとうに努力していると思う。

ただ、江川達也の書き方だと、陸奥宗光も金玉均も、日本と清が一戦交えることで、清、朝鮮でそれぞれ日本の明治維新のような改革が進んで、日本、清、朝鮮の三国によって西洋による東洋の侵略をくい止めることができる、と考えていたことになる。それでいいんだろうか。

庖丁人味平

「こたつむり伝説」はいまなら「ひきこもり伝説」だな.なんという先見の明.木村千歌偉い.

先週も昨日も見忘れた北条時宗見たけど.喜望峰を見つけたのはバーソロミュー・ディアス 1488 年,インド航路を発見したのはバスコ・ダ・ガマ 1498 年じゃろ.なんでモンケ・ハンの時代(1250 年頃)の世界地図に,アフリカ大陸があんなはっきりと書き込まれてるんかのう.まあ確かにイスラムは当時すでにアフリカ東海岸を含むインド洋全域を航海していたが,しかしインド洋が大西洋につながっててヨーロッパまで行けるかどうかということは知らなかったはずだ.

しかしまあ庖丁人味平は傑作だよなあ.庖丁人味平は今の料理漫画の草分けなんだが,最初の包丁試しとか肉裁きとか荒磯の船の上の料理とかは,ただ手際の良さというか,奇術というか,なんかわけのわからん荒唐無稽なものだった(おそらく当時流行していたスポーツ漫画の強い影響を受けていたのだろう)が,うしお汁当たりからほんとの味勝負になり始めて,このカレー勝負は全編中でも一番「人々の記憶に強く刻み込まれた」インパクトの強いあたりだ.カレー屋を食べ歩いたり,漬け物を食べ比べたり,真の味勝負と言えるのはこのあたりからだ.しかしこの勝負は相手が香辛料に麻薬を混ぜるという反則負けで終わる.結局味と味の真っ向対決で優劣を決したのと違うのが悔やまれる.しかしこれは今日の視点で言ってのことなのだ.今はそんなんばっかりだが.そういう意味では後世の料理勝負モノとはじゃっかんニュアンス違う.うしお汁も味平の汗という不確定要素によって勝ち負けが決した.包丁貴族との戦いはどう決着したんだったっけ.

そういえば「真中華一番」の第一巻を読んだらば,時代設定は清町末期と明記してあった.宮廷調理師とかいう肩書きもあったようだ.だとすれば男子は全員弁髪しなきゃ弁髪.だとすれば女子は全員纏足しなきゃ纏足.だとすれば清朝の領土には外モンゴルが含まれてなくちゃ.ついでに刺身食うなよな中華料理でよ.まあそんなのいまさらどうでもいいか.

王道の狗

ふと思った.漫画家というのは必ずしも絵がうまくなくてもよいわけで,個性的な絵が描ければよろしい.さらに言えば,原作は他に居てもよいわけで,ストーリーを考える能力はなくてもよろしい.

シナリオもネタ集めも,絵のアシスタントも,良い漫画がかければなんでも使えるものは使えばよいわけである.

それはまあよいとして,では一番絵のうまい漫画家というのは誰かというと,それは池上遼一か安彦良和だろうと思う.いや,もしかしたら黒鉄ひろしとかもうまいのかもしれない.そういうこと言い出すとバカボンドとか北斗の拳の作者もうまいうちに入るかもしれない.まああまり追求するのはやめておこう.

で私がなにを言いたいかと言えば,それは安彦良和の「王道の狗」 (ミスターマガジン) である.これはすごい.作・画ともに安彦良和.安彦良和といえば「ガンダム」のキャラクターデザインである.ここまでは誰でも知っている.そして「アリオン」.これもわりと有名.「クルドの星」.うーむ,これも私は読んだけど,あまり有名じゃないかな.「アリオン」を描いた理由はなんとなくわかるような気がする.ギリシャ神話ってなんとなく描いてみたいよね.「アリオン」と「クルドの星」はわりと連続性があると言える.ギリシャとトルコはエーゲ海を挟む隣国だから.取材か何かでギリシャに行けばトルコにも足を延ばすでしょう.ちなみに「クルドの星」というのは,トルコとイラクの国境辺りに居るクルド人のゲリラの話である.で,そこから「王道の狗」に来るのはちょっと飛躍があるようにも思えるが,しかし,トルコから日本の明治維新へ来るというのは,なんとなくわかるような気がするのである.

今度の「王道の狗」はすごい.そしてほとんど誰も注目してるふうがないところがまたよい.売れる漫画ではなく,描きたい漫画を描いているのだろう.読者にこびるようなところがまったくないのがよい.最初はすげー地味で難解な展開だったが,これから派手になるので,どんどん注目されるようになるのではないか.

風俗・時代考証がものすごく正確 (だと少なくとも私の目には思える).陸奥宗光がでてる,それだけでもすごいが,李鴻章やら孫文やら大院君やら袁世凱やら閔妃やら勝海舟やらどんどんでてくる.ものすごくすごい.陸奥宗光の描写がすごくよい.その他の公人,民間人,武道家などの日本人の描写がうっとりするくらい良い.清や朝鮮の宮廷や市街の描写がまたよい.弁髪の支那人と総髪の朝鮮人がみごとに描き分けられている.今回,金玉均が漢江河畔に晒された.この描写がまた凄絶だ.また,上海のジャンクを蹴散らして進む清の砲艦.このガンボートの描写がまたすごい.

砲艦!!
李! きさまっ (手書き)
そこまでやるか!! (手書き大)

安彦良和の手書き文字はとても色気があるっ.

安彦良和はたぶん北海道の出身だったが,主人公が政治犯でアイヌの格好で身を隠す.その習俗の描写がまたすごい.なにからなにまですごい.そのうち日清戦争だとか安重根の伊藤博文暗殺だとか日露戦争だとか日韓併合だとか辛亥革命とかもやるのだろうか.すごいなあ.

柳沢教授を読んでいて思ったのだが, Have you been living here? の独訳は Wohnst du hier? なのか ?
なぜドイツ語では現在形で,英語ではわざわざ現在完了進行形なのか ?
英語はむしろ Do you live here? の方がましではないか.
いやこれは些細なことにすぎない.
ドイツ語の口語は現在形を多用するのかもしれん.
しかし,いくら子供とはいえ,また,柳沢教授の性格から言って,
見ず知らずの外国人に Wohnst du hier? というのはなれなれしすぎではないか.
Wohnen Sie hier? というべきではないか.
柳沢教授はフランス語でも尋ねたのだが,私はフランス語は知らないので,フランス語については省略する.
もちろんもっとおかしいところはある.
モンゴルのウランバートルの浮浪児にいきなり英語,ドイツ語,フランス語で質問するのは大学教授だからっていくらなんでもバカすぎないか.
まずモンゴル語,つぎに漢語,さらにロシア語か英語の順で質問するのが筋というものだろう.

パパはニューギニア

パンダ密猟は死刑。アブラハムはイサクを殺した。バイトをオクテットと言うとかっこいい(笑)。

相原コージが「例に出して悪いけど、…「パパはニューギニア」の連載と共に「ギャグマンガは死んだ」のだ」などとほざいている。そんなことより、最近の吉田戦車がつまらないことの方が重大問題だ。「いじめて君」のころは面白かったのに。

蝙蝠を撃て!

雁屋哲が「週刊金曜日」で「蝙蝠を撃て!」という漫画の原作をやってるらしい.「諸君!」によれば「左翼版ゴーマニズム宣言」を試みたもの,だそうである.今度読んでみるかな.ここで言っている「蝙蝠」とは戦後の「転向」とか「反動」のことらしい.例えば,江藤淳.私の知る限り,かつてこの人ほど「転向」よばわりされた人はない.「転向の象徴」なのだろう.世の中のすべての「右翼」は左翼からみると,たかだか「左翼からの転向」なのであろう.でもこれは一昔前の事情である.吉本隆明の「我が転向」を挙げるまでもなく,いまどき転向者は掃いて捨てるほどいるようだ.

江藤淳は東工大教授だった.江頭先生という名前で,こちらが本名なのだろう.一度,教官室までおじゃましたことがある.どういういきさつだったか今では良く覚えていないが,諌早の詩人伊東静雄のことなど話をした.伊東静雄の話になると長くなるので,やめておこう.

「左翼版ゴー宣」が出て来るということは「元祖ゴー宣」はつまり「右翼」なわけだ.小林よしのりも,もう引くに引けないところまで来てしまったわけだなあ.

どうでもいいことだが,「ナニワ金融道」の原作者の青木雄二は,ばりばりのコミュニストらしい.蟹工船まがいの漫画を一度見た覚えがある.また,なんとかという週刊誌にコラムを書いていた(アサヒ芸能の「天下極楽人生相談」か?).おそらく「ナニワ金融道」はそのへんのエキスを薄めて作られたものだろう.

中国大陸

少年マガジンの「中華一番」という漫画を読んでいたら,中国の形に盛りつけされた「真鯛大陸封」という料理が出て来るのだが,これは時代設定は清朝だったのではないかな. だとすれば外蒙古が中国領に含まれてないとおかしい.中華民国では外蒙古は中国領だったはずで,つい最近台湾政府が地図を書き換えたのじゃなかったかな.

追記:

華声和語
によれば,1996年1月,台湾政府は中国本土の県以下の地名を大陸風に改めたが,モンゴルは未だに中国領に含まれているそうだ.

また,1689 年ネルチンスク条約当時ならば外興安嶺まで中国領だったはずだ…つまりこの中国の形は人民中国のものなのだが….まあどうでもいいか.漫画だし.

さらにどうでもいいことではあるが,中国でもマダイを真鯛と言うのだろうか.非常にあやしい.そもそも中華の冷菜に刺身が出るというのは,皆無とは言えないかもしれないが,極めて怪しい!