渡辺昇一「日本史百人一首」。 平凡な構成。
北条泰時:
事しげき 世のならひこそ ものうけれ 花の散るらむ 春も知られず
いやあ。京都で訴訟に忙殺されていたきまじめな泰時の姿が目に浮かぶような良くできた歌だけど、 本人が詠んだ歌じゃないよな。 太田道灌以来うたぐりぶかくなった。
徳川家康:
嬉しやと ふたたび起きて 一眠り 浮き世の夢は 暁の空
辞世の歌というが、まあ、本人の歌じゃないよね。というかどう見ても江戸の町人が詠んだ歌だろこれは。
またまた徳川慶喜:
この世をば しばしの夢と 聞きたれど おもへば長き 月日なりけり
うーん。どうなのかこれは。いずれにせよ渡辺昇一という人は歌の真贋などまったく興味無く、ただ面白そうな歌をあれこれ集めたということだろう。狂歌とはそうした遊びかもしれんが、和歌の勉強にはならない。