続き。
「暴力装置」の起源と系譜。なるほど。つまり、マックス・ウェーバーはマルキストではないが、レーニンやトロツキーに言及することで、「暴力」という言葉を使ったのだから、 もとはといえば、共産主義用語なんだな、きっと。いや、つまり、当時の状況として、共産主義思想にかぶれた学生たちに向けた演説なわけだから、彼らにわかりやすいように、左翼用語に言及して、それとはまったく違う意味合いで、「暴力」を再定義して見せているんだよね。
小室直樹も言及しているってところが面白いね。小室直樹は、完全に、ウェーバーが「暴力」と言った意味で「暴力装置」という言葉を使っていて、たまたま、左翼の用語(「訳語(?)」)を(意図して?あるいはわざと?)借りただけだと思うのだが。というより、なぜ小室直樹が「暴力装置」という左翼用語に言及し、それをわざわざウェーバー風に解釈しなおしたのか。それがわからん。他人の著書の解説だったからではないのか。
ウェーバーがトロツキーの用語に言及したからといってウェーバーがマルキストなわけでないように、小室直樹が左翼用語に言及したからといって、左翼思想に「影響」を受けたわけではなかろう。
はっきり覚えてはいないが、小室直樹が海賊ドレイクを例えに、近代以前には国家が暴力を独占していたわけではない、ということを他の著書でも言っていたと思う。たぶんカッパブックスのどれか。