康有為その2

康有為って中国で最初に学会とか新聞とか政党作っちゃった人らしいのだが、だからすごく偉い人なんだが、それがまたすべて日清戦争以後だというのがどうしようもなくじれったいし、ついでに孔子教みたいな新興宗教まで始めちゃったのがまた激しくはがゆいし、
さらには変法運動はことごとく失敗して、孫文の革命ですべてご破算になっちゃってるし、その後はほぼ完全に隠遁しちゃって民国時代にひっそり死んじゃってるし、じゃあ孫文は成功したかというと決してそうは言えないし、なんかすべてにはがゆくてじれったいというかむなしいというか。

西安は何やってるんだ。無礼な日本人が居たっつーのはわかるが、デモとかやってる場合じゃないだろうっつうか。ていうか有人宇宙飛行とかやってる場合じゃないだろうっつうか。康有為が新聞社作って発行して有頂天になっているのと同じじゃんか。

康有為に相当する日本人は福沢諭吉か勝海舟かというところか。

康有為

たまたま康有為というマイナーな人の伝記があったので思わず借りてみる。

読んでみたが大して面白くない。改革してみたが、地方の役人や官僚がまったく言うこと聞かなくて、みんな西太后の言うことばかり聞くので、日清戦争の敗戦で始まった変法自強運動も三ヶ月で頓挫してしまった、というのがあらすじ。

なんていうか西太后は国を滅ぼした悪女のように言われるが、西太后がもし康有為のような改革をやろうとしても、同じように失敗したんじゃないか。官僚と役人と民衆が言うこと聞かなきゃ改革なんてやっても無駄だ。無駄だとわかってたから彼らの好きにさせただけなのかもしれん。光緒帝も別に無力でも無能でもなく。

西太后というのは東条英機みたいなもんかな。彼も別に無能でも悪人でもなかっただろう。

大清帝国はだからだめなんだと言ってみるのは簡単だが、現在の日本も似たようなもんだ。改革しようとしても官僚や民衆が言うこときかない。その点小泉君はよくやっとる。
彼の改革は遅いと民衆はいうようだが、私からみればずいぶん速い。ていうか改革はゆっくり遅いくらいでちょうどいい。役に立てばいいんで、即効性なんて必要ない。少子化というか、少人口化は私はむしろもっと進行した方がよいと思う。日本人は日本に五千万人もすんでりゃ十分だろ。要らなくなった田舎は自然に還せばいい。生活はずっと快適になるだろう。でも年金は困る。だから税金を注入すればいい。財源は間接税でいいじゃんか。福祉は別に考えればよく、消費税と絡ませる必要はなんもなし。結果的に北欧のような高福祉の国になるんだろうけど、それで別に何の問題もなし。

なんでそういう簡単なことがすっとできないのかなぁ。康有為も王安石くらい暴れてくれりゃ、或いは金玉均みたいに暗殺されたりすれば、もっと伝記も面白いのかもしれんが、
地味なんだだよねぇ。まあ別に歴史に残らんでも一個人としては、それなりに普通に暮らせればいいんで、その点では康有為は王安石や金玉均よりもお利口さんだったのかもしれんし。

百歳以上生きた宋美齢は日本人は口べただと言ったらしい。また、日本人は短気ですぐ切れる人種だと思われている。つまり日本人というのは無口で短気なわけで、中国人は相対的に饒舌でねばり強いというわけだ。まあ中国人から見れば周囲の蛮族はみんなそんなもんだと思うが。無口で短気で癇癪持ちだから明治維新では一時的にうまく行ったように見えて、その後ひどく失敗した。失敗したんで懲りたかというとそうではなくて、戦後日本なんて戦争中と大して精神構造は変わってない。プロジェクトXで黒四ダムがどうしたとか言ってるようだが、多くの人死にを出すほどの緊急性があったのか。技術的な成熟を待ってやれば一人も死なずに工事できたんじゃないのか。巨人の星のようなスポ根モノが大嫌いだ。そういう、気分や勢いで戦争されても困るし、そのままの勢いで戦後復興とかされても困るんだよね。

踊る大捜査線

踊る大捜査線、テーマは「警察から政治を排除して、命懸けで仕事している現場の人間に納得いく仕事ができるようにしよう」であっているでしょうか。危険思想なんだよな。危険思想に満ちあふれているよ。戦前の青年将校だって同じことを言うだろう。

警察は政治そのものなんだよ。世論が「たとえ警官が撃たれても警官は撃ってはいけない」と言うなら、たとえ現場の人間がそうではないと思っても、またドラマを見ている人間がそれに同意したとしても、主権者である国民の意思に背いてはいけないだろう。

同僚が撃たれたから普段よりも真剣に捜査するというのであれば、民間人が撃たれたときは相対的に不真面目に仕事していることになるだろう。現場の人間の心理によって仕事の質が変動するのは事実であろうが、それを肯定するのはどうであろうか。

「現場の警官にもっと権限を持たせて、現場の判断で拳銃を撃てるようにする」ということが正しいかどうか判断するのは主権者である国民だし、それこそまさに政治なのだが。

National Geographic はお説教臭いのと、アメリカ中心主義なのが鬱陶しいが、そこに目をつぶればまあまあだ。同じ番組を何度も流すのも、復習できてむしろよろしい。

9.11にしろ煎じ詰めればアメリカの国内問題なのに、「世界が変わった」みたいな言い方されると不愉快なんだよね。

CNNj はなんかもう。あの同時通訳みたいのが鬱陶しいだけ。BBC も bloomberg も似たりよったり。

ディスカバリーチャンネルも、アニマルプラネットもいまいちおもしろくない。この程度のドキュメンタリーなら、地上波垂れ流しでもまま見られるし。

地上波のドキュメンタリーも悪くないんだが、National Geographic スタイルにして1チャンネルまるごとドキュメンタリーみたいにすると、クオリティもさらに良くなるのでは。オンラインのビデオレンタルみたいになるのが理想型かな。

日露戦争物語

江川達也が「BE FREE」「ラストマン」「東京大学物語」と来て、今は「日露戦争物語」。
教育モノが好きなんだね。で、今は日清戦争にさしかかったところ。

江川達也が「王道の狗」を読んで影響を受けていたかどうかは微妙。金玉均の描き方がまるで違うところをみれば、おそらくは読んでないか。では「坂の上の雲」を読んでいるかといえば、もちろんそうだろう。司馬遼太郎は「坂の上の雲」を原作とした映画やらを禁じているそうだが、原作というほど似てはいない。しかし秋山真之が主人公なところはそっくりだがなー。

「坂の上の雲」では金玉均についての描写はあまりなかったような気がする。一応全部通して読んだはずだが。

江川達也「日露戦争物語」司馬遼太郎「坂の上の雲」安彦良和「王道の狗」を読み比べるというのはなかなかおもしろいんだが。「坂の上の雲」は超ベストセラーで、「日露戦争物語」もそこそこメジャーだと思うが、ミスターマガジンに連載された「王道の狗」を読んでる人というのはきわめてまれだろう。安彦良和は最初ガンダムのキャラクターデザイナーとして現れ、それからアリオンという空想的というか浪漫的なギリシャ神話ネタの漫画を書いた。はっきり言ってアリオンは大した漫画ではない。ところがギリシャ神話を取材にギリシャに行って、それからトルコでクルド人というのを知って、「クルドの星」という漫画を書いたのだが、これがなかなかの傑作。またトルコで日本近代史というものに開眼したのだと思われる。日本神話にも関心を持ち神武天皇とか大国主の命の話も書いているが、こちらはどうにもこうにも。さらに幕末から日清戦争までを書いた「王道の狗」は傑作だと思うが、ノモンハン事件あたりを書いた「虹色のトロツキー」はかなり異常で難解。割と好きなのは「三河物語」で、大久保彦左衛門と一心太助が大阪の陣に徳川方で参戦するという話。これはメディア芸術祭か何かで賞をもらってたようだが、知名度はほとんどないんじゃないか。

「王道の狗」は前振りをざっくり省略すれば、自由民権運動で投獄され脱獄した主人公が金玉均の用心棒となり、その遺志をついで日清戦争後も朝鮮でゲリラ活動を繰り広げるというもの。「日露戦争物語」みたいに読んでわかった明治時代、みたいな書き方にはなっていない。

なんかとりとめのない話になってしまったな。

で、金玉均もそうだが陸奥宗光がまた。PHP文庫に岡崎久彦「陸奥宗光」というのがあり、また新潮文庫に角田房子「閔妃暗殺」というのがあるのだが、読んでも読んでもようわからんのだが、その中でも江川達也の描写というのはなかなか的確でわかりやすいなあと思った。彼はそうとうに努力していると思う。

ただ、江川達也の書き方だと、陸奥宗光も金玉均も、日本と清が一戦交えることで、清、朝鮮でそれぞれ日本の明治維新のような改革が進んで、日本、清、朝鮮の三国によって西洋による東洋の侵略をくい止めることができる、と考えていたことになる。それでいいんだろうか。

雍正帝

宮崎市定の「雍正帝」という本を読むと、

康煕帝はどこまで漢文化に対する理解があったかは別として、しきりに文化事業を起こして大きな書物を編纂させた。その十中八九は徐乾学が編纂の総裁官であったというが、そのたびごとに弟子を編纂官に任用し、事業が終わると部下は恩賞を受けて大官に抜擢され、或いは試験官となって地方に赴く。芋蔓式に目に見えない広範な組織が出来上がるわけである。

とある。康煕時代の文化事業といえばまず康煕字典だが、そもそもなんのために康煕字典というものが作られたかということなど考えたこともなかった。康煕帝は文武両道に秀でた名君だとみんなが漠然と考えるところだが(陳舜臣もそう考えたらしい)、満州から移り住んで間もない康煕帝が自分の意志で漢和辞典なぞ作ったはずはなかった。学者連中が自分の学閥を肥え太らせるために、喧嘩は強いが無教養な天子様からお金をせびったのである。

ラーメン模様その2

ラーメン模様が商の獣面紋の時代から連綿と使われてきた意匠であるかというと、そうではないような気がしてきた。ラーメン模様自体は清朝までしか遡れなくて、この時代の歴史学というか考証学の成果として、つまり一種の文芸復興として、太古の獣面紋を器の意匠に採り入れたのではないか。

中国では宮廷の意匠を民間人が採り入れることで普及することが多いように思う。私が北京で買ってきたどんぶりも「大清光緒年製」などという銘が入っているがこれは大嘘である。12元くらいの大量生産品である。清朝くらい昔の意匠であれば誰でも勝手に使ってよいし誰もそれをとがめない。海外に輸出する分はどうか知らないが、中国国内で出回るものにはわざわざこれは偽物ですという但し書きさえない。だいたい古いものほど民間には伝わりにくい。民間で普及していたものが宮廷などに伝承され、民間ではいったんは絶えてしまうが、文芸復興運動などで民間に広がり、昔からずっと続いていたかのように復活するのだ。日本の文芸の多くもそうだ。

清朝時代の磁器の特徴は西洋風と中国風の意匠の折衷にある。草花をあしらった唐草模様風ではあるが、唐時代のものとかペルシャの影響いうより、西洋のデザインから来ているのだという。バランスとして、青銅器時代の古色蒼然とした中国風の文様を入れてみたくなったのかもしれない。満州人は漢民族ではないので、わりと自由に好き勝手にデザインしたのかもしれない。

ラーメン模様

ラーメン模様が古くは青銅器の獣面紋に由来するのは明らか。商の時代にすでにあったのは確かだが、おそらくこのような意匠は日本の縄文式土器のように、土器の時代にさかのぼるのじゃないか。つまりああいう文様というのはつちくれをいじくり回していると自然とできてくる。彩色でなくてテクスチャを表現しようとするとああいうふうになりやすいと思う。となると現代のラーメン模様は中国の歴史時代以前にまでさかのぼれることになり、そう考えるとラーメンどんぶりにも中国五千年の悠久の歴史を感じさせるのであった。

獣面紋はアフリカのお面とかアメリカのトーテムポールとかそういう原始芸術を思わせるよね。子供の芸術というか。

志賀直哉

志賀直哉の「剃刀」は27才のとき、「清兵衛と瓢箪」は29才のとき、「小僧の神様」は36才のときの作品なんだねぇ。もう私はそんな年とっくにすぎたよ。しかし「濠端の住まい」は41才、「晩秋」は43才、「万暦赤絵」は54才ですよ。そう言われてみると、確かに「剃刀」「清兵衛と瓢箪」は若さに満ちあふれとるし、「万暦赤絵」はいかにも年寄りじみてるし、「濠端の住まい」「晩秋」は四十路のおやじが書きそうだ。「小僧の神様」は年齢不詳(?)だが、三十台半ばといわれれば、はぁと思い当たる節もあるようなないような。じゃあおまえ年の順に並べてみろといわれてもできないようなできるような。

しかし若いと言えば中島敦は若いよねぇ。ほとんどの作品が32~33才。「山月記」も「李陵」も「名人伝」も。

いやしかしねぇ。

筒井康隆も読み返してみてるが、まあなんていったら良いのか。明らかにあまりにもひどいのもあるよねぇ、筒井康隆は。

幻魔大戦

すごく久しぶりに幻魔大戦 (DVD) を見た。1980年代の紙と木でできたぺらぺらの家屋に住む日本人って感じが良く出てた。1983年ですよ。まだCDプレイヤーとかもなかった時代。
いや、一部にはあったかもしれんが。アニメとしては非常に稚拙だが、中身はかなり濃い。超能力モノのアニメとしてはバビル二世がかなり古いような。ガンダムもイデオンもそうだしね。なんか超能力はやってたよねー。ユリゲラーのせいかな?めちゃくちゃ手を抜いて静止画で済ませてたり、ほんとまじで紙芝居並に止まってたりして、しかしサビんとこはディズニー並にこまかく動かしてたり、作り込みにムラがあるのよねー。まー、昔のアニメってそうだよね。破裏拳ポリマーもそうで、ときどき気合い入れて動きが良い場面とかあると、あー、ほんとは全編通してこのくらい作り込みたいんだろうなあとか同情したりして。

つーか、そういう意味じゃ、技術的には当然進歩したけど、大して進化してないんじゃないかなと思うね日本のアニメって。

あと、今じゃ絶対作れないくらい原色の明滅がきつい(笑)。私は全然平気だけど。ナムジュンパイクとか新興宗教の自己啓発セミナーとかこんなだよねきっと。

FF XI はすごいと言えばすごいんだろうけど、今時これくらいできて当たり前な気もするし、じゃあ自分でやりたいかって言われたらどうかな。

なんか、ガソリンスタンドでバイトしながらお金貯めて、バイク買って首都高とか峠をつるんで暴走するとかいうゲームなら、ちょっとやってみたいかも。追体験というのかな。事故っても死なないし。

シェンムーオンライン横須賀どぶ板編とかさ。毎日フォークリフトのバイトするとかさ。バイト仲間で弁当食いながら会話するとかさ。カモメにエビ天のしっぽ投げるとみゃーみゃー鳴きながら寄ってくるとかさ。

あるいは戦後の新宿の闇市で成り上がっていくヤクザ者のオンラインゲームとか。

初代ガンダムのDVDを見る.

なぜか中国繁体字字幕.フラウボウがなぜか「美美」とか呼ばれている.ガンダムは「高達」.二十年ぶりくらいに見てみると新たな感動がある.アニメーション技術的にはきわめて稚拙だが,それなりに手をかけているようにも見える.ストーリー展開のなんとみごとなことか!

フラウボウの家族がみんな死んでしまう.アムロのお父さんは宇宙に吸い込まれる.なんかとても残酷で衝撃的だ.

シャアはいつもこむつかしい独り言ばかり言っていて違和感ある.