cat shit one vol. 1

cat shit one を読み終えた。シリーズ化第一巻だけあって非常に読み応えがある。そのへんの凡百のベトナム戦記ものよりためになるだろう。

インドシナ史の入門書として読むのもありかもしれない。

cat shit one の前に dog shit one という劇画調の漫画があって、月刊コンバットマガジンという雑誌に連載され、それも収録されているのだが、正直大しておもしろくない。アメリカ兵がウサギでベトナム兵がネコという意外性がなければ、ミリオタではない私がこれを目にすることはなかったと思う。

夏目漱石『坑夫』

夏目漱石『坑夫』をkindle版で再読しているのだが、無駄に長い。冗長。こんなだらだらしたものを書きたいから書いたんだろうけど、付き合うほうはよほどおっとりした性格でなくてはなるまい。

昨夕東京を出て、千住の大橋まで来て

とあるから、おそらく日光街道を越谷、春日部あたりまでを二日がかりで徒歩で歩き、ここから鉄道で古河、小山、桐生、足尾とたどった、という設定だろうと思うのだが、越谷や春日部のあたりは一面の田んぼのはずであり、どこまでも続く松原、なんてものがあるとは思えない。

途中の街道の描写は川越街道、武蔵野の光景に酷似している。

だいたい二日もぶっとおし歩けば、川越か春日部あたりまでいけるだろう。

川越の手前は川越河岸というものがあって、ちょうど

いつの間まにやら松がなくなったら、板橋街道のようなけちな宿の入口に出て来た。やッぱり板橋街道のように我多馬車が通る。

というのがこの川越河岸だか福岡河岸あたりの光景だろう。さらに進むと、

そのうちに人通りがだんだん多くなる。町並がしだいに立派になる。しまいには牛込の神楽坂くらいな繁昌する所へ出た。ここいらの店付や人の様子や、衣服は全く東京と同じ事であった。

これはおそらくは川越のことだろうと思う。春日部がどんなだかは知らない。

ここにはわざと云わない。

などと書いていて、しらばっくれているのは、ほんとうは春日部日光街道(奥州街道)なんだが、そっちは取材してなくて、たまたま知ってた川越街道のことを書いたんじゃなかろうか。或いはだれか(漱石本人か)が川越のあたりまで出奔したという話と、足尾銅山で働かされた誰か別の人からの取材があわさってできているのかもしれん。でないと、この前置きの冗長さを説明できん。

そういうどうでもいいごまかしのために、或いは文字数を増やすがために、やたらとだらだらわけのわからない文章を書かれては困る。川越なら川越、春日部なら春日部と書けば良いものを。わからんことは取材してから書けばよいのに、と思う。

きちんと実名を出し、余計な回想だかをくどくど繰り返さなきゃ、この鉱山行の話は十分の一ですっきり片付くだろうと思う。

板橋街道

というのがぽろっと出てくるがこれは中山道と川越街道が板橋で分かれる手前のあたりを言うと思われる。

追記あり

喰いしん坊!

「極道めし」の方は紙の本で6巻くらいまで買ったが、そのへんで飽きてやめてしまった。
「喰いしん坊」は要するに大食いの話なのだが、「極道めし」のほうが明らかに脚本がよくできていると思う。ま、しかしこういう紙の本にはどんだけ経費がかかっているのかしれぬ。99円は安い。ブックオフの中古とかならありえるわけだが。

銭ゲバ

なんか500ページくらいあって読んでも読んでも終わらないので驚いた。 前半はスピード感があって面白いが、 後半だんだんだれてくる。 最後の「恋」などはのちのジョージ秋山の連載ものにありがちな人情話になってしまっている。

人を殺し、兄を殺し、妻も子も殺してしまう、 そうなるともうどんなストーリー展開もありになってしまって、 リアリティを失ってしまい、しらけてしまうのだが。

子供の頃リアルタイムで読んでたのは「ゴミムシくん」かな。 1972年連載開始だから、まだ小学生になったばかりくらいだな(笑)。 そのイメージが強い。 「銭ゲバ」のほうが先なんだな。 あの頃はアニメもゲームも大したことなかったから漫画のインパクトはやっぱでかかったなと思う。

「ゴミムシくん」って中古ではものすごい値段ついてるけど、 大して人気はないからkindleで復刊しても元はとれんのだろうな。 難しいもんだなあ。

ハナのずぼら飯

しまった。ついぽちった。『だんどりくん』とかはすでに買って読んでるのだが、カスタマーレビューの否定的なコメントと、良いと悪いの評価が分かれていたのが面白そうなんで買ってみた。これから読む。

追記:悪くはない。買ってよかった。しかし完全に予想通りの内容だった。一般女子が買うと裏切られるのだろう。

万歳

半七捕物帳 三河万歳 に屋敷万歳や町万歳、出入り万歳、乞食万歳、 などという言葉が出てくるが、 普通の国語辞典や古語辞典を見ても意味が通じない。 ネットを検索してみると、 正月に武家屋敷や町屋などを回って、悪鬼を祓い福をもたらす芸のようなもの、 千秋万歳というのが正式らしい。

コトバンク

まんざい【万歳】

民俗芸能。祝福芸,門付芸の一つ。正月に家々の座敷や門口で予祝の祝言を述べたてるもので,〈千秋万歳(せんずまんざい)〉の末流と考えられる。平安時代後期成立の《新猿楽記》には〈千秋万歳之酒禱〉と見え,千秋万歳はこのころすでに職能として存在していたと思われる。鎌倉時代以降には宮中をはじめ寺社,武家などの権門を訪れるようになり,室町時代の中ごろには一般の民家にも門付してまわるようになった(《臥雲日件録》)。

せんずまんざい【千秋万歳】

〈せんじゅまんざい〉とも読む。正月の祝福芸能の一つ。また,それを業とする者をさす場合もある。鎌倉期では《明月記》《勘仲記》などにその参入の記事がみえる。《名語記》によると散所法師が初子の日に家々を訪ねて行う祝言芸で,それによって禄物を得たという。室町期に入ると,声聞師が正月に禁裏(5日),公方邸(7日)をはじめ,諸家に赴いて,千秋万歳を演じ,曲舞を舞った記録が多い。

岩波古語辞典

年の初め、家々を訪れて、家門・寿命の長久を祝い、歌舞を演じて回った下級の法師・陰陽師。

今日万歳参啓、祝言、退出。

一種の乞食輩、歳首に人家に到り祝言を歌ふ、世に之を万歳と号す

万歳はマンザイとも読み、漫才に通じるという。 もともと漫才は正月にやるおめでたい芸能だったのかもしれず、 今の正月三ヶ日のテレビ番組にその痕跡があるといえるのかもしれない。

尾張万歳というものもあるらしく、三河万歳とか、もともとあの辺りから回ってくる渡り芸人的なもの、 もしかすると熱田神宮や伊勢神宮なんかに属する祝(はふり)や巫女(かむなぎ)などの渡りの神職とか、山伏などと関係するものなのかもしれない。

『半七捕物帳』は関東大震災以前に書かれた時代小説なので(※連載後半は違う)、東京にも江戸の町並みがほぼそのまま残っていただろうし、 作者の岡本綺堂も、江戸時代の生き証人から直接話を聞くことができたのだろう。 江戸時代のことをうだうだ書いている私にとっては、当時の江戸の雰囲気が感じられる、非常に貴重なものだ。 明治維新からまだ50年弱しかたってない。 彼にとっての江戸は、私にとっての昭和30年代みたいなものなわけだ。

野村胡堂は、文藝春秋から「岡本綺堂の半七捕物帳のようなものを」と依頼され、『銭形平次』を書いたという。 昭和の戦前戦後に渡って書かれたものだ。 『新選組始末記』は昭和の初め。 『鬼平犯科帳』ともなると完全に戦後だ。 このへんになるともうあまり役に立たない。 永井荷風の作も、役に立つような立たないような。

もっと江戸や明治の小説をきちんと読まねばな。

「どうだ、半七。けさの行き倒れは、何者だと思う。あんな因果者を抱えているのをみると、香具師やしの仲間かな」と、弥兵衛は云った。

「さあ、手のひらの硬い工合ぐあいがどうも才蔵じゃねえかと思いますが……」

「むう。おれもそう思わねえでもなかったが、香具師ならば理窟が付く。やあぽんぽんの才蔵じゃあ、どうも平仄が合わねえじゃあねえか」

「ごもっともです」と、半七も考えていた。「しかし旦那の前ですが、その平仄の合わねえところに何か旨味があるんじゃありますまいか。ともかくもちっと洗いあげてみましょう」

「平仄が合わない」こんな使い方するんだな。

才蔵。

雑芸人の名称。千秋万歳や万歳はふつう2人一組で演じられ,一方を太夫,一方を才蔵と称する。
万歳は太夫と才蔵の掛合が基本で,太夫は烏帽子,直垂(または素襖)姿,才蔵は投頭巾(大黒頭巾)に裁着姿が一般的である。シテ役の太夫は扇子を持って千代万歳の祝言を言い立て,才蔵はワキ役で太夫の語りの間をぬって相槌を打ち,鼓を打ち鳴らし,囃したり,歌ったりしながらモドキの役割と滑稽な三枚目を演じる。

正月の万歳に小鼓を打ちながら大夫の相手をして人を笑わせる役

才蔵は飲みかねまじき面っ付

「やあぽんぽんの才蔵」とは、よくわからんが、要するに太鼓叩きの芸人、とでもいう意味か。

悪質な香具師に因果者師というのがいて、身障者を見世物にして、 「親の因果が子に報い」などとやったらしい。 なので、香具師が子供を抱えて行き倒れしたなら平仄が合う、太鼓持ちだとちとおかしい、そう言いたいわけだ。 で実際この子供は生まれつき犬歯が生えた鬼っ子で・・・。 なんかむずいな。

江戸の役人事情

予想したのと全然違ってドロドロした話で、 江戸時代の幕臣ってすげー腐敗してたんだなあとか、 まあ、勝海舟とか大塩平八郎とか子母沢寛とかの話をさらに生々しくした感じで、 興味深く読んだ。 しかし怖いのでたぶん自分はネタにはしないと思う。

時の風評をそのまま書きて虚実区々なれば取るべからず

まあまさにそうだろう。 ゴシップというかスキャンダルというかなあ。 悪代官とか悪徳商人とかそういう時代小説に使い回されてるようなネタだなあ。

「非役の小普請」、または「禄ある浪人」、つまり、無役で最下層の御家人の話とか。

なんか素性のわからん浪人がどこかで本でを儲けて、 金貸しをしながら「与力」株を買う。 美人局などしていて与力をクビになり再び浪人に。 しかし今度は金を返せない旗本の弟が出奔していなくなってたので、 その弟になりすまし、 別の旗本の養子となって、 その養父を隠居させて自ら押しも押されもせぬ旗本直参となる、 とか実におどろおどろしい話。 それが松平定信が部下に調べされた事件簿「よしの冊子」というのに書かれているというのが、なかなかよく出来た話である。

ところがこういう偽の実子、 「入れ子」というのは旗本ではよくある話でいちいち摘発しないというのがまたすごい。大丈夫か徳川幕府。 鳥羽伏見の戦いで負けるはずだ。

「甲州は葡萄(武道)の成り下がり」(笑) 幕府の直轄領なのに甲斐一国一揆とかあったしな。

勝海舟の父子吉の『夢酔独言』の読者ならご記憶のむきもあると思う。

とあるが、実際勝子吉の『夢酔独言』くらいは読んでないと、こむつかしいだけでおもしろさのわからぬ本だと思う。

籤引き将軍

「籤引き将軍足利義教」というのを読んだのだが、四人の候補の詳しいプロフィールとか書かれていて役に立ったが、東大総長がくじ引きで決まったという前書きとか、それから急に時代をさかのぼって堀河天皇践祚が占いできまったとか、そのときの白河上皇が治天の君でどうのこうのとか(うざい)、後鳥羽天皇践祚もそうだとか、世界史的にはどうだこうだとか、そのうえ義教は神裁政治だったとか、とにかくくじ引きのことしか書いてない。

籤引き将軍というあだ名だったのは確かだが、そこにとらわれすぎではないか。足利義教のことをもっと深く掘り下げてほしかったのだが。

銭Kindle版

KDPじゃなくて、エンターブレインから出ている本なので、何冊売れたのかわかりません(笑)
銭とSS-4

とあるので、比較のために買ってみる。サンプル部分ではよくわからんかったから。紙の本はたぶん全部買った。もう処分したけど。

文字はそのまんまみたいだな。金払ってあるんだろうな。でもあんまり読みやすくない。 文字はきちんと打ち直した方がいいんじゃなかろうか。 スクリーントーンは明らかにグレーに直してるな。 一手間かけてる感じ。

古い漫画の電子化って実はけっこうめんどくさいんじゃね。

架空とは言っても、実は取材してドキュメントで描いている漫画より、本当のことが描けるのがフィクションの強みなんですね。

わかるわかる。特に鈴木みその場合はそうだなー。

限界集落温泉

鈴木みその「限界集落温泉」は第1、2巻をすでに紙媒体で買っていたのだが、全4巻Kindle版で買い直す。

フォントは契約があるので使えないよ。出すなら文字を打ちなおしてね。Amazonで漫画を出版01

などとあるが、特に1巻目の文字組がよろしくない。スペーシングが。縦が空きすぎていて横がつまりすぎている。イラストレータやフォトショップなど通常文字を横組みにしかできないソフトでむりやり改行いれて縦組みしたときによくこうなる。GimpやInkscapeでも同じ。日本語を縦組みにするには専用のソフト使わなきゃダメだよな。アドビならインデザインとか。コミスタなら縦組みくらいできるはずだが。 CLIP Studio とか。 でなきゃ一太郎でepub出力するとか。後書きとか奥付けなどの文字組もなんかもそう。

紙からスキャンの方がずっと楽。文字はイラストレーターかインデザで作ったものを添付。途中からコミックスタジオ。ひらがなを明朝、漢字をゴチックに変換。書きだした文字の行間が伸びるバグが発生。一コマずつ手で調整。ああもう。
Amazonで漫画を出版02

あー、もう、目に浮かぶようだわ。

伊豆下田が鈴木みその生まれ故郷だというのも初めて知った。でなければこれだけ方言を完璧に作品に入れるのは難しいよね。

ニコ動ネットアイドル系から途中でAKB路線に切り替わっているのが面白い。ていうか連載が進むにつれてストーリーが微妙に揺れ動いているのが鈴木みそらしいよね。

スクリーントーンを使っている以上(PC上の擬似トーンを含む)粒状の模様を縮小すると、格子縞の干渉で模様ができる、いわゆるモアレが生じることがあります。ちなみにモアレというのはフランス語で、「模様が荒れる」模荒れ、ではないですがそんなことはどうでもいいです。

結論から言えば、これはどうしようもありません。「コミックスタジオ」は、粒状のトーンをグレーにして出力することができますから、生データからトーン情報を変えて書き出せばオーケーです。

スクリーントーンを使っている以上(PC上の擬似トーンを含む)粒状の模様を縮小すると、格子縞の干渉で模様ができる、いわゆるモアレが生じることがあります。結論から言えば、これはどうしようもありません。「コミックスタジオ」は、粒状のトーンをグレーにして出力することができますから、生データからトーン情報を変えて書き出せばオーケーです。
Amazonで漫画を出版03

モアレはでまくってる。全然ダメ。だが直すのはめんどくさいだろうから仕方ないのかなあ。

私の場合文字だけの小説なので、役にたったようなたたないような情報だった。