わざわざ見るほどのものではないと思うが、なぜこのタルコフスキーの学生作品がニューヨークの学生コンクールで優勝したかを考えてみるのは面白いと思う。
アスファルトを平らにならすローラーを運転している貧しい若者と、バイオリン教室に通う金持ちの子供の話。アメリカ人にしてみると、社会主義ソビエトにも、貧富の差とか、文化の差があるのかと興味深かったと思う。そういう好奇心をかき立てる作品だったのではなかろうか。
わざわざ見るほどのものではないと思うが、なぜこのタルコフスキーの学生作品がニューヨークの学生コンクールで優勝したかを考えてみるのは面白いと思う。
アスファルトを平らにならすローラーを運転している貧しい若者と、バイオリン教室に通う金持ちの子供の話。アメリカ人にしてみると、社会主義ソビエトにも、貧富の差とか、文化の差があるのかと興味深かったと思う。そういう好奇心をかき立てる作品だったのではなかろうか。
この映画のキモなんだが、
2001.9.11 以後に取材されたものだと思われるが、
アメリカとカナダでは銃や弾の所有率や買いやすさなどはほとんど同じなのに、
カナダではほとんど銃犯罪が起こっておらず、
そのうえカナダでは家に鍵をかけさえしない、ということだと思う。
犯罪の街デトロイトの対岸サーニアですらそうなのだ。
マイケル・ムーアはその理由を分析するが、
アメリカという国が原住民を銃によって虐殺し、
さらには黒人奴隷が白人に対して暴動を起こすのではないかと内心怖れているために、
護身用の銃がないと精神的に不安なのではないかというのだ。
アメリカでも犯罪は減っているが犯罪を報道する回数は何倍にも増えているという。
メディアが不安を煽ることが、銃乱射という犯罪を生み出しているのではないかともいう。
なるほど、人種差別や凶悪犯罪はじょじょに減っているのだろう。
しかし、視聴者の関心が高いという理由で、メディアがある特定の犯罪を取り上げることによって、
そういう刺激的な犯罪が次第にエスカレートしていき、
模倣犯を生むという悪循環を作っているのだ。
この連鎖は、一度生み出されると、つむじ風のように、簡単には消えず、
エネルギーを吸収して成長すらする。
そのエネルギーを供給しているのは明らかにマスメディアであり、民衆の恐怖心だ。
多くのアレルギーや精神疾患がそうであるように、一度発症してしまうと、もとに戻すのは難しい。
アメリカではその不安と恐怖が世代をこえて再生産されている。
カナダにはそんな悪循環がない。
もともと犯罪件数が圧倒的に少ない。
だから、スーパーマーケットで銃弾を売っていても、
免許さえあれば簡単に銃を入手できても、
アメリカの俗悪な犯罪ドラマが国境を越えてあふれていても、犯罪はおこらない。
少なくともカナダの事例を見れば、銃規制に意味はないという全米ライフル協会の主張は正しい。
これは歴史的、社会心理的な問題なのだろう。
日本を見るに、日本はもともと銃や刀の規制は緩かった。
しかし戦後、暴力団どうしの抗争が社会問題化することによって、銃刀法がだんだんに厳しくなっていった。
戦前も刀を使ったやくざの出入りというものはあったのに違いないが、あまり問題視されていない。
やはり戦後の混乱とマスメディアのせいなんじゃないかと言う気がする。
そして銃規制や、ましてゲーム規制なんてことはあまり関係ないんじゃないかという気がする。
探偵物や刑事物に出てくる事件も統計と乖離しているのはあきらかである。
女性がいきなりストーカーに刺される、みたいなドラマにしたてやすい事件ばかりが繰り返し出てくる。
こういう風潮が社会心理というものを著しくゆがめ、犯罪を助長し再生産ているのではないのか。
「君の名は。」について少し考え違いをしていたかもしれない。
日本のアニメはハイジの頃はまだ普通だった。
しかしそこからジブリが出て、押井守がでて、細田守が出て、
押井守は明らかにやり過ぎで、
細田も最初はよかったが「おおかみこども」みたいなアートっぽいっていうか、
社会問題っぽいほうへ突っ走ってしまった。
ジブリももう普通のアニメはやらなくなったし、
今敏はあんなだし、
庵野秀明とか、イウモオロカナリ。
みんなアート志向になっちゃって小難しくなりすぎた。
そこにラノベっぽくて村上春樹っぽい「君の名は。」が出て来たので、
大学生とかがみんな映画館に見に行った。
小学生がドラえもんや名探偵コナン見に行くような気分で。
そう、普通の女子大生が見る普通のアニメってのが、あるようでない状態だったのよ。
アートかオタク向けになりがちなのよね。
まあ、私ならアートでもオタクでもないアニメをわざわざ見たりはしないが。
見てないからしらんけど、まあ見た人には話は聞いたが、
同じ少女漫画系でも、氷室冴子原作の「海が聞こえる」みたいなやつなら見てやっても良いんだが・・・。
背景が綺麗なちょっと不思議系の映画でしょう?違うの。
ただそれだけじゃないっすかねえ。
とりあえず自転車二人乗りは許せん。
こないだも高校生が二人乗りしてるの見たが、アニメの影響だよ、警察取り締まれよ。
まあそれもこれも含めてすべて新海誠って人は計算尽くでやってるよね。
オタク的要素を殺し、自分を殺し、女子高生や女子大生に受けることだけを目的に作った。
庵野秀明は世の中とか女子に迎合せず、自分の世界突っ走ってあんだけ人集めて、
評価も得たからまあいいんじゃないんですか。
今敏だけど、あれ、マッドマックスの画力がなければ、見れたもんじゃないと思うんだがなあ。
映像表現に過度に依存してるよね。
マッドマックスはすごいけど、あれストーリーだけノベライズしたら何も残らんよな。
追記。江川達也が言っていることもだいたい同じだ。
[Amazonに講談社ら激怒「一方的に配信停止された」](http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/03/kodansha-amazon-kindle-unlimited_n_12321876.html)。
ハフィントンポストに
Kindle Unlimited から除外されたタイトルの一部が記されている。
講談社
* 中島知子写真集 幕間 MAKUAI
* 今井メロ写真集 Mellow Style
> Amazonは8月、Kindle Unlimitedで配信ランキング上位に並んでいた写真集など「17作品を、連絡なく一方的に削除した」などと話した。
これらの星1つのレビューから感じるのだが、
本のクオリティが低いのに「配信ランキング上位にならんでいた」ということが配信停止の理由なんじゃないの?
佐藤秀峰(いずれも第四巻以降)
* 特攻の島
* 海猿
* 新ブラックジャックによろしく
これもまあそうで、あくまでレビューなどから感じるのだが、
連載ものをただだらだらと引き延ばしたようなものは勘弁してね、ってアマゾンが言ってるような気がするなあ。
最初の数巻だけ一生懸命書いてあとは手抜き、と判断されたんじゃないのかな。
一般論として、著者がまじめに書いて当たったやつをシリーズ化して、
後はバイトたちが適当に粗製濫造する、という例はたくさんあるわけ。ドラマでもゲームでも。昔からあるわけ。
江戸時代からある。為永春水「春色梅児誉美」シリーズとか。
あんまりひどいんで為永春水は手鎖の刑になり、発禁になった。
そういうのはアマゾンが自分の裁量でダメだしできるでしょ。
ダメだしできるようにしなきゃダメでしょ。
[アマゾン読み放題、人気本消える 利用者多すぎが原因?](http://www.asahi.com/articles/ASJ8Y41XSJ8YUCVL00C.html)
> 複数の出版社によると、アマゾンは一部の出版社を対象に、年内に限って規定の配分に上乗せして利用料を支払う契約を結び、書籍の提供を促したという。
ところが、サービス開始から1週間ほどで漫画やグラビア系の写真集など人気の高い本が読み放題サービスのラインアップから外れ始め、アマゾン側から「想定以上のダウンロードがあり、出版社に支払う予算が不足した」「このままではビジネスの継続が困難」などの説明があったとしている。アマゾン側は会員数を公表していない。
> この読み放題サービスをめぐっては、「光文社」も提供していた作品の配信が停止されたため、アマゾン側にこれまでどおりの配信を求めているということです。
この朝日新聞の記事なのだが、
極めて曖昧模糊とした書き方をしているのが気になる。
「一部の出版社」「複数の出版社」ではなくて具体的な名前を挙げないのはなぜか。
「漫画やグラビア系の写真集など人気の高い本が読み放題サービスのラインアップ」
というのは具体的にはハフィントンポストが挙げていたようなタイトルだろう。
「アマゾンは一部の出版社を対象に、年内に限って規定の配分に上乗せして利用料を支払う契約を結び、書籍の提供を促した」
「アマゾン側から「想定以上のダウンロードがあり、出版社に支払う予算が不足した」「このままではビジネスの継続が困難」などの説明があった」というのはアマゾンから取材したのではなくて、文句を言っている出版社がそう言っている、という一方的な取材にすぎない。
「アマゾン側は会員数を公表していない。」というのも余計な印象操作な感じがする。
これを読むと
「人気本が売れすぎたせいでアマゾンちゃんが赤字になって困って勝手に削除」
みたいに読めるわけ。
でも(センター試験の国語の問題的な)深読みするとそうでもないようにも読める。言質は取られませんよ的な。
あーそういうふうにそこ読んじゃいましたか。でもそこ、ヒッカケですから、みたいな。
彼、そこんとこ逃げ方うまくないすかね?
いつもそんなやり方すかね?
アマゾンが一部の出版社に販促目的で有利な契約をした、というのはアマゾンの勝手だし、
その一部の出版社に入れてもらえなかった複数の出版社が俺のところも同じことしてくれとごねているだけ、
と解釈することも可能だ。
アマゾンの商売上の裁量でやっていることに、いろんな出版社や新聞社が文句を言ってる構図にも見えるよね?
[アマゾン電子書籍 小学館の170以上の作品も配信停止](http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161004/k10010717591000.html)
NHKは小学館の写真集や雑誌が配信停止対象だとしているが、
やはりそのタイトルは明記してない。
うちら一般消費者、というか、もっと突っ込んで、KDPを利用している個人出版の作家にとってみれば、
アマゾンと出版社の両方からきちんと取材した記事を読みたいんだよね。
そういうニーズにこたえてないよね。
ハフィントンポスト以外のどの記事も。
ハフィントンポストもどちらかと言えばアマゾンに批判的だが、
うっかりアマゾンに有利な情報も入れちゃったって感じかな。
ほかはも少し用意周到に具体的な内容を隠しているけど。
[講談社、読み放題から削除で抗議 アマゾンジャパンに (共同通信 47NEWS)](http://horiemon.com/news/2016/10/03/53379/)
> これ多分契約上は勝手に削除しても良いことになってるのに、情緒的にamazonを非難する層を醸成する為にやってるような気がしますね。。もしそうだったら講談社こそ見苦しい気がしますけど笑
ホリエモンに言いたいことを先に言われててすごい悔しいんですけど(笑)
([個人出版はいかにプロデュースされるべきなのか](/?p=19173)参照)。
ま、でも、講談社とアマゾンは決裂して完全に kindle unlimited から閉め出されたってことだわね。
私が感じたのは、kindle unlimited という新しいシステムを利用して、
クオリティの低い作品をさばこうとしている一部の出版社がいることにアマゾンが気付いて、
排除しようとしたのではないかということで、
個別のケースに当たってみれば、
アマゾンの対抗措置として正当な理由があるんじゃないかってことだよ。
そしてアマゾンの揚げ足取りたい連中が煽っているんじゃないのかな。
[Kindle Unlimitedで講談社の本が無断停止のまとめとプラットフォーム論](https://gooddayslabo.net/society/kindle-unlimited-kodansha)
アマゾンが自分の賭場でなにしようがアマゾンの勝手じゃないの。
今更読んでみた。
読んだがよくわからなかったのでネットでぐぐってみた。
そうするとだんだんわかってきた。
感想を書いている人が多いのにすこしびっくりした。
つまりこういうことか。麻美は百崎Pにそそのかされてボーカルになりステージにあがったがうたいだしが思いつかなかった。
パニックに陥り「少女3」のところで、異世界にとばされたのだ。
なんだつまりは異世界ものか、と思った。
つい最近「パプリカ」を見たのでそれに似ているなと思った。
よくわからない(と、いうより、わざとはぐらかしたような)ハイテンションが続く展開。
少女パートと少年パートが交互に進んでいって最後にボーイミーツガール話になるかと思ったら、
そういう可能性もあるがそうしなかったみたいなメタな結末。
それで伊能忠敬がよかったとか、異世界に飛び込んだ感じが良かったとか感想書いている人がいて、
自分はそこでツボらなかったし、
ハイテンションな疾走感のある、というか迷走してる感じの文体というかストーリー展開に引き込まれることもなかった。
そういう展開の中に自分から飛び込んでいき浸れる人には面白いのだろうが、私はそういう読書をするには年を取り過ぎたし、
いや、年を取ってもそういう読書をする人はいるんだろう。
祭りだから踊っとけという人だけが祭りの中へ入っていける。私はもはやそうではないんだなってことを改めて知った。
では実験小説、前衛小説として評価しますかと言われたら、うーん。
では次回作まで判断は保留しますか、という感じかなあ。
ま、次回作ももう読んじゃったんだけどね。
ダダイズムの詩や絵画みたいなもので異世界を表現されても、
普通の前衛小説の表現と見分けがつかなくて、
どこから異世界に入り込んだのか私にはわかりにくかったのでした。
私が、異世界ものを普段読まずになれてないせいかもしれないが。
たとえば 1984 を読んでいるときに、途中で異世界やファンタジーが混ざり始める、なんてことは決して考えずに、
私たちは読み進める。
ふだんからそういう頭でいる人間にはファンタジーまじりのフィクションは読めない。
読んでて途中でわからなくなるのはしかたないよね。
1984 から 1Q84 を調べてて知ったのだが、
1Q84 ってボーイミーツガールな異世界転生話なのね?
てことは今ラノベ界で大流行な「ボーイミーツガールな異世界転生話」というのはもしかして村上春樹の影響なの?
もしかしてラノベって多かれ少なかれ村上春樹に影響されてるの?
もしかしてこの世界が理解できない私というのは、
村上春樹を全く読まないからなのだろうか。
そんな気がしてきた。
けっこうな人たちが村上春樹の方向へつっぱしてっている世の中で取り残されたような気分がしている。