月別アーカイブ: 2016年2月

主有る詞(ぬしあることば)

特定の個人が創始した秀句で、歌に詠み込むのを禁じられた句。 幽斎『聞書全集』 主有る詞とは ### 春 かすみかねたる(藤原家隆) > 今日見れば 雲も桜に うづもれて かすみかねたる みよしのの山 うつるもくもる(源具親) > なにはがた かすまぬ浪も かすむなり うつるもくもる おぼろ月夜に はなのやどかせ(藤原家隆) > 思ふどち そことも知らず 行きくれぬ 花の宿貸せ 野辺のうぐひす 月にあまぎる(二条院讃岐) > 山高み 峰のあらしに 散る花の 月にあまぎる あけがたの空 あらしぞかすむ(後鳥羽院宮内卿) > 逢坂や こずゑの花を 吹くからに あらしぞかすむ 関の杉むら かすみにおつる(寂蓮) > 暮れて行く 春のみなとは 知らねども かすみに落つる 宇治の芝舟 むなしき枝に(九条良経) > よしの山 花のふるさと あと絶えて むなしき枝に 春風ぞ吹く はなのつゆそふ(藤原俊成) > 駒留めて なほ水かはむ 山吹の 花のつゆ添ふ 井出の玉川 はなの雪ちる(藤原俊成) > またや見む 交野の御野の 桜がり 花の雪散る 春のあけぼの みだれてなびく(藤原元真) > あさみどり 乱れてなびく 青柳の 色にぞ春の 風も見えける そらさへにほふ(藤原師通・後二条関白内大臣) > 花盛り 春の山辺を 見渡せば 空さへにほふ 心ちこそすれ なみにはなるる(藤原家隆) > かすみたつ 末… 続きを読む »

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日本歌学大系 別巻

久曾神 昇 編纂 ### 1 * 『難後拾遺抄』源 経信/著 * 『綺語抄』藤原仲実/著 * 『和歌童蒙抄』『五代集歌枕』藤原範兼/著 ### 2 * 『袖中抄』顕昭/著 * 『色葉和難集』 * 『歌語索引』 ### 3 * 『万物部類倭歌抄』藤原 定家/著 * 『八雲御抄』順徳天皇/著 * 『和歌手習口伝』 ### 4 * 『万葉集時代難事』 * 『柿本朝臣人麿勘文』 * 『勅撰和歌作者目録』 * 『古今集序注』 * 『古今集注』 * 『拾遺抄注』 * 『後拾遺抄注』 * 『詞華集注』 * 『五代勅撰』 * 『散木集注』顕昭/著 ### 5 * 『顕秘抄・六百番陳状』顕昭/著 * 『顕注密勘抄』顕昭/著 定家/著 * 『僻案抄』定家/著 * 『後撰集正義』 * 『堀河院百首聞書』 ### 6 * 『古六歌仙』 * 『新撰和歌集』 * 『金玉集』 * 『深窓秘抄』 * 『十五番歌合』 * 『三十人撰』 * 『三十六人撰・甲』 * 『公任卿撰歌仙・乙』 * 『佐竹本三十六歌仙・丙』 * 『古三十六人歌合・丁』 * 『古三十六人歌合・戊』 * 『古三十六人歌合・己』 * 『古三十六歌僊秘談・庚』 * 『玄々集』 * 『中古三十六人歌合』 * 『後六々撰』 * 『続歌仙三十六人撰』 * 『中古歌仙』 * 『新六家撰・甲』 * 『新六歌仙・乙』 * 『新六歌仙・丙』 * 『新六歌仙・丁』 … 続きを読む »

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日本歌学大系

佐佐木 信綱 編纂 ### 1 * 『[歌経標式](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E7%B5%8C%E6%A8%99%E5%BC%8F)真本』[藤原 浜成](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E6%B5%9C%E6%88%90)/著 * 『歌経標式抄本』藤原 浜成/著 * 『[倭歌作式](https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%80%AD%E6%AD%8C%E4%BD%9C%E5%BC%8F)』喜撰/著 * 『和歌式(孫姫式)』孫姫/著 * 『石見女式』 * 『新撰万葉集序』菅原 道真/著 源 当時/著 * 『古今和歌集序』紀 貫之/著 紀 淑望/著 * 『新撰和歌序』紀 貫之/著 * 『和歌体十種』壬生 忠岑/著 * 『和歌十体』源 道済/著 * 『類聚証』藤原 実頼/著 * 『新撰和歌髄脳』 * 『新撰髄脳』『九品和歌』藤原 公任/著 * 『能因歌枕略本』『能因歌枕広本』能因/著 * 『隆源口伝』隆源/著 * 『俊頼髄脳』源 俊頼/著 * 『奥義抄』藤原 清輔/著 * 『和歌童蒙抄巻第10』藤原 範兼/著 ### 2 * 『袋草紙2巻』『和歌初学抄』藤原 清輔/著 * 『歌仙落書』 * 『続歌仙落書』 * 『贈定家卿文』西行/著 * 『… 続きを読む »

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胸焼けとじんましんは年老いた私の宿痾となってしまった。 せいぜい飲酒を減らそう。 有利子の奨学金が、とか、国立大学は学費無料に(あるいはもっと安く)、などの話があるのだが、 たとえば東大の学生は今やほとんど高学歴高収入の家庭の子であって、 そういう人の学費を無料にしてやることにはほとんど意味がない。 ほんとうに貧乏な家庭の子であれば、たいていの大学では学費免除・減免などの制度がある。 優秀な学生が欲しい私学などは特待生制度などを用意している。 例えば近畿大学では四年間授業料と教育充実費の全額を免除する制度があるようだ。 学力が高いのだが、貧乏なために、大学に進学できないという、「社会的損失」な事例というのは、 ほとんどのケースでは救済されていると思われるのである。 もし救済されてないのならばなんとかしなくてはならないが、問題はそれ以外の場合である。 そのような恩恵にあずかれない(つまり学力が並か低い)のに、どうしても大学に行きたい、 或いは保護者がなんとか大学くらい行かせたいのであれば、すれば良い。 奨学金が貰えるあてがなく、従って有利子で返済義務のある奨学金を借りてまで大学に行きたいというのは、 大学に行ったほうが生涯賃金が多くなるという計算によるわけで、 それは自己責任というべきだろう。 子供が減って、短大や専門学校はほとんど四大に改組されてしまった。 つまりかつては短大生や専… 続きを読む »

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伏見宮家

ssdのhpの安いノートPCを仕事用に買ったのだが、win7だったので、 いじらないうちにwin10にアップグレードした。 ssdだと5時間くらいバッテリーもってくれるかなという期待で。 chromeブックだと安いし7時間くらい平気でもつのだが、あまりにも使いにくいので、もう使うのやめる。 なんかのサブには使うかもしれんが。 じんましんとか胸やけはどうも飲酒がきっかけで発症するらしく、 年をとって体力が落ちているのと病気の合わせ技だってことがほぼわかってきた。 そうだな。こんなに無茶な飲み方するからいけないんだ。 とにかく養生。 思うに、伏見宮初代栄仁親王は崇光天皇の皇子なので親王宣下されたけれども、 その栄仁親王の皇子治仁王は親王宣下されなかった。 治仁王の弟の貞成王も最初は親王宣下されなかった。 ところが称光天皇が病気で危篤になると、貞成は後小松院の猶子として親王宣下を受ける。 しかるに称光天皇が病気から快復すると貞成親王は出家して道欽入道親王となる。 いったん親王となった皇子が出家した場合は法親王とはいわずに入道親王というのかもしれないが、かなり異例だ。 結局、称光天皇は跡継ぎなく崩御し、 後小松院は道欽入道親王の皇子彦仁王を改めて猶子とし、称光天皇崩御の後譲国の儀をもってこれを即位させ後花園天皇とする。 後花園天皇が実母弟の貞常親王に勅許して、伏見宮を世襲親王家としたのは、… 続きを読む »

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春一番吹きたる日に酔ひて詠める

ツイッターにツイートしたのを適当に直してある。 > つれづれと 行き交ふ人を ながめつつ いくさかづきを けふもかさぬる > しるしなき ことを思はず しるしなき 酒だに飲まで 世を過ぐさまし > おほかたの 酒てふ酒は 飲みつれど 我が世に何の 慰みはありし > 浮かれよと 春のあらしは 吹きぬれど 酔ふほど沈む 我が心かな > 春は来て 人みな春に 酔ひしれむ 千代よろづよの 春のごとくに > 春を待つ 心づもりも なきままに けふしもまだき 春風ぞ吹く > いまさらに 春はたのまじ 春来とて やまひの癒ゆる ものならなくに > 使ひても むなしきものは ひとときの 酔ひをあがなふ 金にぞありける > あらがねの 土より生まれ あらがねの 土へとかへる 我が身なりけり > 五十路にて 名を残したる 信長に 我もならまし 焼け死なむとも 最近何もなくてもじんましんとか胸焼けがするようになったのは、 病気、あるいは、 病気を抑えるための薬からくるストレスではなかろうかと思うのよね。 あるいは更年期障害? よくわからんが体調があまりよろしくない。

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宮家

思うに、佐渡島に流された後に順徳院に生まれた皇子、あるいはその子孫を「宮家」 というのはなんかおかしな感じである。 誰がそんなことを言い始めたのだろうか。 佐渡島にいたはずの、順徳院の子孫は臣籍降下したかどうか不明である。 かといって親王宣下されたわけではない。 だから何世代のちになっても「王」であり、皇子であり皇女である。 だからそれは宮家である、という理屈であるとすれば、 それを言い出した人はそうとうな山師だ。 まったく同じことは後南朝でも起きた。 後南朝を「宮家」と言いたがるのも同じような連中だろう。 南北朝時代に、北朝において、後醍醐天皇系統ではない大覚寺統の末裔、 例えば亀山天皇や後二条天皇の血統を、 北朝の天皇や上皇が自分の猶子とすることで保護することがあった。 これは南朝に対抗するために違いない。 特に後二条天皇の血胤は、ただ大覚寺統であるというだけで、 持明院統と特別に対立しているわけではない。 かかる血筋をいわば、分家として保護するのはわかる気がするのである。 また大覚寺統縁故の者たちは後醍醐天皇が吉野に逃げた後の、 京都における大覚寺統を復興しようともくろんだであろう。 彼らには亀山院の遺産を相続する名分がある。 伏見宮家は北朝から分かれたが、 本家に対する分家の位置にあり続けた。まさに今で言う宮家である。 これが対等な立場の皇統ならば持明院統と大覚寺統の二の舞… 続きを読む »

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最近なんどかつづけてじんましんが出たり、胸焼けしたりして、 薬も少し変えたし、体調悪いんだか、体力落ちてるんだか、ともかく健康がいろいろ不安。 胸焼けの理由はたぶんある種のマーガリンかバタークリームだろうと思う。 謎のチョコレートや謎のトルコ料理などで当たるらしい。 じんましんは、たぶん外食でなんか変なもの食べたんだと思うが、 生ものかなと思うのだが、あちこちハシゴするので特定しにくい。 ていうかハシゴやめたほうが良いと思う。 ともかく体大事に。 身内はどちらかと言えば長生きな人が多いのだが、 私はそれほど生きられない気がする。 五年前心臓やられて以来何時死んでもおかしくない状態が続いているのだが、 それでも飲み歩きはやめてない。 調べれば調べるほどに謎は増える。 知らないでいれば知ってるような気でいるが、 少ししってしまうと謎が謎を呼んで増殖していく。 ヨハンナ・シュピリにしてもそうだ。 ドイツ語の文献に直接あたればほぼ完全に調べられるはずだ。 しかしそういう文献にあたるのがはげしくめんどくさい。 たぶんチューリヒ辺りに数年住んで図書館通いしてりゃ調べられるんだけど、 今更ドイツ文学の研究者にはなれない。 若い頃からずっとそうだったらともかく。 やらないよりはやったほうが良いことはいくらでもあって、 でもそれ全部やっていると寿命が足りないから、手をつけられないことはある。 最近な… 続きを読む »

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