女系
えっと、あまり口出しするつもりはないのだけど、 いろんなところですでに書いていることを要約すると、 継体天皇とか天武天皇とか天智天皇の頃の皇統というのは、 あまりに古すぎて、今の男系・女系の議論には絡めるべきではないと思う。 古くて不確実すぎて参考にならない。 天武天皇以後の議論をすべきだと思う。 で、藤原氏は天皇家の外祖父になることができたから、権力を握ったのだけど、 もし天皇家が女系でもよいとなれば、 女性天皇の夫が藤原氏でその子供がすぐに天皇に即位できることになる。 藤原氏でもなくてもいいんだが、すごい野心家の男がいて、 勝手に天皇を内親王に譲位させて自分がその天皇と結婚して、 数ヶ月後には子供が生まれて、ただちにその子供に譲位させれば、あっという間に天皇家を乗っ取ってしまうことができる。 ところが、天皇が男系であれば、 平清盛みたいに自分の娘を入内させて、 息子が生まれたら譲位させて、とかいう面倒な手順を踏まなくてはならず、 清盛が死んだときにはまだ天皇は幼少で、結局平氏一門による権力の継承はできなかった。 同じことは、天皇家と徳川家の関係にもいえる。 つまり、天皇家と武家の関係、 言い換えると王家と庶民の関係は、男系によって守られてきたのであり、 守られたというよりは、一定の距離を保ちつつ進展してきたのであって、 もし女系でもよいとなれば、皇統というものはもっと混乱しただ… 続きを読む »