cat shit one vol. 1

cat shit one を読み終えた。
シリーズ化第一巻だけあって非常に読み応えがある。
そのへんの凡百のベトナム戦記ものよりためになるだろう。

インドシナ史の入門書として読むのもありかもしれない。

cat shit one の前に
dog shit one という劇画調の漫画があっって、
月刊コンバットマガジンという雑誌に連載され、
それも収録されているのだが、
正直大しておもしろくない。
アメリカ兵がウサギでベトナム兵がネコという意外性がなければ、
ミリオタではない私がこれを目にすることはなかったと思う。

酒の味

若者に純米酒を飲ませてやると、「アルコールの味がする」などという。
そりゃそうだアルコールなんだから。
彼がいわんとするところは、つまり、アルコール度数が高い、ということだろう。

純粋にアルコールの味というのはウォッカなんかを飲めばいい。
エチルアルコール以外の味や香りは活性炭で完全に取り除いてしまうからだ。

それに比べると中国の白酒などはものすごい濃い香りがする。
こういうものは、普通、蒸留だけではつくはずがなくて、
樽に寝かせてその香りがつくものなのではなかろうか。
よくわからない。

ふむ。蒸留した後にも麹を加えたりするのか。
しかし、蒸留酒に麹菌を入れてもすぐ死んでしまうと思うのだが。
単なる風味付けなのだろうか。

ビールを飲ませると苦いという。
私もビールの味がわかりだしたのは35くらいからで、
日本酒の味がわかりだしたのは45くらいからなんで、
たぶん人より遅いくらいかと思うが、
若者がビールも日本酒もまずいという気持ちはよくわかる。
たぶん魯山人が年をとらないと料理の味はわからんと言っているのと同じことだと思う。
そういえば煙草を吸わなくなったのも35くらいで、
酒や料理の足がわかりだして煙草が嫌いになるというのは関係あるのやもしれん。

春秋公侯伯子男

気になったので主に中文ウィキペディアを参考にして調べてみたのだが、
春秋時代(西周)当初の爵位というのはこんな感じだったらしい(一部戦国が混じってるかもしれない)。

公国
: 周、宋、虢、州、虞、召、

侯国
: 魯、斉、陳、唐、蔡、衛、邢、随、杞、曾、滕、薛、紀、徐、莱、韓、魏、息、荀、酆、楊、管、応、王叔、

伯国
: 燕、秦、曹、鄭、梁、凡、茅、郕、邳、毕、祭、原、滑、単、芮、

子国
: 楚、巴、呉、越、向、須句、莒、郯、鄅、鄫、钟吾、邾、偪阳、譚、牟、雍、毛、劉、賈、

男国
: 許、宿

周には王と公がいた。
周王と周公。
周公にはたとえば周公旦がいるが彼は王ではない。
周公爵旦などという言い方はしない。
周公国、という言い方もしなかったはず。
鄭国の君主は鄭伯、などと言ったはずである。
男国が非常に少ないがあまり重要性がないので後世に記録が残ってないだけなのかもしれぬ。

商の時代には公侯伯の三爵しかなかった。周になって五爵になった。
春秋に、そう書いてあるらしい。

子国と男国にはほんとに爵位があったかも疑わしい。
特に楚などはみずからは王を称していたのだが、
朝貢貿易みたいなもんで、
たまたま楚の使節が周に訪れたとき、周が勝手に子を叙爵しただけかもしれない。

山東地方には群小の邑があり、それらは実際に男国と呼ばれていたかもしれない。

当時の国とか君主というのは要するに今の大地主みたいなもんで、
あるいは、本家があって分家がある田舎の大家族みたいなもんで、
従者や奴隷などを含めてもせいぜい一万人くらいの集団だったのではなかろうか。

公侯は百里四方、
伯は七十里四方、
子男は五十里四方の領国とあるが、
百里は4kmなんで、百里四方は16km2=1600haくらいか。
山手線の内側が69km2らしいから、ざっとその四分の一。
まさに耕地を含めた邑の広さだわな。

たとえば、今日 Principauté de Monaco をモナコ公国と訳す。
しかるに、「春秋の筆法」に従えば、単にモナコ国となり、その君主がモナコ公となる。

原音至上主義

久しぶりに『エウメネス』を読み直してみる。
しばらくして読むといろいろ忘れているので新鮮に読める。
だいたいこんな感じで間違ってないと再確認する。

ギリシャはヘッラス、ヨーロッパはエウロパ、
パピルスはパピュルスと表記すべきではないのかなどと思い始める。
しかしギリシャをヘッラスに統一すると、
ギリシャ語はヘッラス語になり、
あるいはヘッレニーケーなどとなるのだが、あまりにもわかりにくい。
ギリシャというのはラテン語であるから、
当時のギリシャをギリシャと呼ぶのはほんとはおかしい。
きわめてよろしくないことなのだがあまりに不便だ。
めんどくさいのでほっとくことにした。

文中「ヘーレスポントス海峡」というのが出てくるが、
これは現代ではトルコ語でダーダネルス海峡。
本来は Έλλης πόντος だから直訳すれば「ギリシャの橋」
という意味だ。
これまた訳しにくい。
原音至上主義ならば
「ヘッレースポントス海峡」とすべき。

しょうがないので、
パピュルスとヘッレースポントスは次回なんかの機会に修正することにする。
どうも些末なところばかりいじっている印象がしてよろしくない。

他人事だが『ヒストリエ』ではアレクサンドロスがギリシャ統一のためにビュザンティオンを攻めるという。
なんだかよくわからない。
マケドニアによるギリシャ統一は父フィリッポスの代で終わっているはずだ。
何がやりたいのかよくわからないのだが、もしかして、
カイロネイアの戦いみたいなことを描きたいのだろうか。
テーバイ、アテナイがペルシャと組んでマケドニアに対抗し、
ペリントス、ビザンティオンで戦いが起きたというのは、
カイロネイアの戦いの前のことだ。
要するにギリシャのポリス間の戦いまで描いて終わらせたいのだろうか。
もともと史実とはあまり関係なさそうだったが、
『ヒストリエ』という題名からますます離れていきそうだ。

BNP

BNPの値が6月急に252とかになって、
心房細動とか出たりとか心肥大だとか言われてあせったが、
毎日ちゃんと薬を飲んで今日の検査にのぞんだら、
4.2に下がっていてほっとした。
BNPは50超えると心不全とか言われてて、
アンカロンという薬が不整脈を抑えてくれると私の場合それが回復するらしい。

思うに、心房細動は30歳頃から出ていたから、
私の心臓というのは、昔から不整脈がでやすいたちだったのだろう。
不整脈のせいで心臓に負担がかかり、心不全となって、肺水腫となった。
さらに不整脈が進行して心室細動となった。

アンカロンを1日1錠では足りなかったが、
1日2錠飲むようになり、BNPが下がり、症状が改善した。
薬飲むのをさぼってアンカロンを1日に1錠かそれより少なく飲むようになってまた
BNPの値が高くなった。
1日2錠忘れずに飲むようにしたらまた治った。
ということだろうと思う。

世の中戦争かなんかになってアンカロンが入手できなくなったら、
私はたぶん数ヶ月で死ぬのだろうと思う。
だけど毎日薬飲まなきゃ死ぬ人なんてたくさんいるわけだし。
人工透析してる人もいるし。
まあ、よくいる病気持ちってことだわな。
国が認めた重病人。

宗教というのは、霊長類の脳があまりに肥大しすぎて、
特に人間の場合はそれが顕著で、
脳の産物が現実世界にあふれ出してできたものであろうと思う。
人間の最終目標というのは、脳の中の世界をそのまんま現実化することだろうと思う。
自我というものを永遠化することだと思う。
宗教というのはその不完全な段階に相当するのだろう。

暑いときを涼しくするとか、寒いときを暖かくするとか、
食べ物を安定供給するとか。
そういうことは、宗教ではないだろう。
しかし、精神を病んだときに心を救済するというのは宗教だろうと思う。
カウンセリングとか臨床心理学などという言い方もするのかもしれない。
心を救済するには事実や真実でなく、虚構であってもよいらしい。
そこが、エアコンを発明するとか、
農産物の収穫を増やすなどということと根本的に違うところだろうと思う。

肉も卵も食べなかったがコレステロール値が下がらない。
思うに、コレステロール値というのは体重に相関するのだろうと思う。
要するに、コレステロール値を下げるにはやせるしかない。
炭水化物であろうがなかろうが、
食べる量を減らすしかないようだ。