天女降臨

イシスからマリアを経てかぐや姫に至る聖母の系譜。

ホモ・サピエンスは50万年前、地球そっくりにテラフォーミングされた別の惑星にサンプリングされていた。

5万年前、その子孫イシスは調査隊の一員として人類の故郷地球に里帰りし、そこで族長オシリスと恋に落ちてホルスとセトを産む。それが悲劇の始まりだった。調査隊はイシスの子らを母星に連れ帰ろうとするが、オシリスは親権の放棄を拒み、ホルスとセトを隠す。

我が子を夫に殺されたと思ったイシスは半狂乱となりオシリスを殺す。調査隊はホルスとセトの回収を諦め、イシスを連れて帰還する。

成長したホルスとセトはやがて族長争いを始め弟セトが勝利し、兄ホルスは北へ逃れナイル河畔にエジプト最古の王朝を建国する。セトはアフリカに棲息していた旧人類を滅ぼしたのちアラビア半島を経てメソポタミアに進出、シュメール文明を創始する。ホルスはヨーロッパ、アジアへ進出してネアンデルタール人を滅ぼしてしまう。

こうしてイシスの子らはエチオピア高原アファール盆地から世界全体に広まり、地球の生態系を大きく変えてしまう。人類の暴走を危惧した銀河連邦評議会は、かつて1500年前に地球を訪れた竹取の翁とその娘かぐや姫を再び地球に派遣する。

主な登場人物

氷室加奈子 みんなに好かれなきゃ気が済まない八方美人。いつもちょっとやり過ぎるのが悪い癖。

竹取の翁 加奈子の父。太陽系評議会議長。

平岡卓也 加奈子の付き人以上、恋人未満。いたって普通の男子。

根岸肇 卓也の友人。007のQに憧れるオタク。加奈子のパシリ。

ジョージ・タロット アメリカ合衆国大統領。戒厳令を敷いて太陽系評議会に宣戦布告する。

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