石垣山と石橋山

たまたま小田原に行く機会があったので石垣山に行こうとおもった。一日空いていたから、時間があれば石橋山にも行こうとおもった。石垣山は有名な観光地であろうから、さくさくいけると思ったら甘かった。頂上までは農道しかなく歩行者ではなく農耕車が優先だなどと書いてある。こんな観光地はない。登り口の表示もわかりにくく結局は google maps に頼ることになった。できれば箱根登山鉄道の、博物館辺りから遊歩道が欲しいところだ。そしたらすごく良い観光地になるだろうにと思う。史跡はすばらしいのだから。
どうもこの自治体はやることがいろいろとちぐはぐだ。言いたいことは山ほどあるが、文句を言うのはこのくらいにしておこう。

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本丸跡からの眺め。小田原市街、相模湾が見える。酒匂川河口だけ砂浜が突起しているのがわかる。手前の芝生は二の丸跡。

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本丸跡の石垣。だいぶ崩れているが、これはすごい。こんなすごい山城跡は滅多にない。

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秀吉一夜城ともいうこの小田原攻めの主城は石垣山というだけあって、石垣がものすごくたくさん残っている。山城でこんだけ石積みがあるのは珍しいのではないか。まあ、熊本城とは比べものにならないかもしれないが。一応はテンポラリーな作りの城のはずだが、数年がかりの長期戦を予測していたのか。あるいは土木技術を見せつけた、ブラフのたぐいなのか。

本丸跡も天守台跡もなかなか立派だが、圧巻なのはこの写真にみるような井戸曲輪跡というもので、すり鉢状になった一番底の穴にはまだ水が湧いている。おそらく地形を利用して雨水を溜める機能もあったのだろう。

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海側に山を下りて石橋というところまでは国道沿いに歩道があったが、歩道はここまでで、あとは山の中の農道しかない。農道しかないのでは田舎と同じだが、田舎なんだから仕方ない。もう観光者気分はやめた。佐奈田霊社はそういう田舎のミカン畑の真ん中にある。おそらくみんな車で来るのだろう。小田原から歩いてくる人は皆無に違いない。いるとしても小田原市が作成した山歩きの地図を持っているはずだ。道ばたにたてられていたこの地図を写真に写して手がかりとし、あとはgoogle mapsを頼りになんとかたどりついた。

佐奈田霊社は石橋山の戦いという古戦場にあって、これは頼朝が伊豆で挙兵して最初に敗北し、佐奈田与一という味方を討たれて、いったん房総半島に逃げたという歴史的には非常に重要な場所なのだが、実にもったいないというかなんといえばよいのかわからない。鎌倉の混雑っぷりとここの過疎っぷりを見ると、観光業とはいったいなんなのだろうと思う。

佐奈田与一が討たれたという場所は普通のミカン畑だった。お土産に現地販売のミカンを買ってくるのを忘れた。

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小田原から根府川まで歩こうという人にはこの地図はあまりにも重要なので、まあフェアユースだと思うので掲載させてもらう。歩いてみて思うにハイキングコースとして悪くない。いや、かなり良いほうだと思う。景色もいいし。しかし何度も言うがこれは農道以外の何物でもない。農道でかつほとんど車が通らないので歩くのは快適だったがさんざん迷った。

根府川は駅前にコンビニすらない田舎の駅だった。

今回気づいたのだが、androidタブレットのgoogle maps は自分の wifi ルータが電池切れしても、自分が今いる位置がわかるのだ。つまりandroid端末は常に利用可能な周囲のwifiルータを検索しているから、その複数のルータから三角測量的に位置を推定している。検索機能などは使えないものの、位置だけはわかるのである。すごい。おそらくこれがkindleにはない。あるのかもしれないがgoogle mapsと連携してなくて非常に遅くなるのだろう。今回歩いたのは主に山道だったが、近くを東海道線とか西湘バイパスなどが走っているので、アンテナはたくさんあったのに違いない。

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