月別アーカイブ: 2013年5月

十条

まあ、私が割と好きな飲み屋街といえば、まずは上野で、それから神田。 有楽町のガード下。 ていうか普通は近所の某町で飲むことが多い。 昔は東武東上線沿線の上福岡や鶴瀬なんかが好きだった。 知り合いに誘われて赤羽と池袋の間にある十条というところに行ってみたのだが、 板橋なんで、雰囲気的には、 大山とか池袋とか上野とか上福岡なんかをブレンドした感じかと思ったが若干違った。 なんかね、六時とか七時からの予約客が異様に多いのよね。 飲んべえがふらりときて飲む街じゃあない。 テレビか、飲食店の情報サイトなんか読んでわざわざ予約してくる客が多いらしい。 駅から徒歩一分の某有名店なんかもう、はいれないよ。 なんでこんなわざわざ混んでる店にくるのかと思うが、 要は、有名で混んでるからわざわざ来るんだな。 あほかと思う。 こういう人気ラーメン屋に行列するような飲み方したくないわ。 なんかへんだなこの街は。 商店街もすごいと聞いたが、それほどたいしたことはない。 こういうところはいたるところにある。 中延、武蔵小山、阿佐ヶ谷・・・。 でもまあ別に悪くもない。 わざわざこの十条という街にきたいかとか、住みたいかと言われれば別にいい。 東京の下町にも、もっと住みたい街はたくさんある。 「田や」という店はよかった。 特にサバの燻製はめずらしい。 でまあしかしこういう再開発に取り残されたような昭和な店というのは… 続きを読む »

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キンドルの存在意義

でまあ、週末は自宅で新聞のまとめ読みなんかするわけだが、 産経新聞の月曜から金曜まで連載で「私の肖像画」というのがあり、 今週は百田尚樹という小説家だった。 「読者が喜んでくれることが第一」とか書いてあり、 「本っていうのは余暇に楽しんでもらうものです。いろいろな人が、いっしょうけんめい一日働いて、 余った時間に使ってもらうんです。」たしか浅田次郎とかも、 似たようなこと言っていたと思うんだが、 案の定、テレビ関係の仕事もしているようだ。 ていうか、読んで楽しけりゃいいんなら、じゃあ最初からテレビ見ればいいじゃんとか、 ハリウッド映画みればいいじゃんとか思う。 最初からテレビの原作になるみたいなドラマかサスペンス書けばいいじゃん。 ラノベでいいじゃんとか思う。 テレビが好きな人は原作の小説なんて読まなくていいじゃん。 競馬とか野球のテレビ中継とか見てればいいじゃん。 報道番組みながらぐだぐだ文句いってればいいじゃん。 テレビ好きが高じて自分で刑事物のサスペンス小説書き始めた人も知ってる。 自分で戦隊ものの映像作品作っちゃったり。 そういう人はそれでいいかもしれんが、 テレビドラマ見るのが嫌で苦痛だから小説読みたいのに、 世の中にはテレビとおんなじような小説ばっか氾濫しているから仕方なく自分で書くことにしたんじゃん。 それにね、単行本が千五百円とか二千円するってのは、 いまの紙の出版… 続きを読む »

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『アルプスの少女デーテ』無料キャンペーン開始

やっと開始しました。 ていうか、たぶん、誰かが調べてくれて、ブログで紹介してくれたりとかして、 キンドルのランキングにじわっと反映されたりとかして、 読んでもらえるのだと思うのだが、 こちらから能動的に宣伝する方法ってないものなのかしら。 なんかもう文章いじりすぎて、わけわかんなくなった。 どっかぼーっとしにいかんと。

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セルジューク戦記

『セルジューク戦記』をkindleで出そうと思い読み返してみるが、 今読むといかにも粗い。 特にセルジューク皇族の継承戦争の当たりがまったく弱い。 マリク・シャーが死んだとき皇子らはみな幼かった。 ただし、セルジューク朝の勢いが衰えたわけではなく、 誰かが成人するまでの間、継承戦争がおき、また、 十字軍が起きたというだけのことだろうと思う。 マフムード二世は叔父サンジャルの娘を妻にした。 その息子ダーウードはサンジャルの孫だっただろう。 マフムード二世が死ぬと、サンジャルはダーウードを擁立しようとしただろう。 マフムードの(異母)弟のマスードはダーウードに対抗しようとする。 マフムードの(同母)弟のトゥグリルはダーウードのアタベク(教育係)となったと思われる。 つまり、マスード対(ダーウード+トゥグリル+サンジャル)という内戦が起きるが、 これはマスードが成人しており、ダーウードが幼い状況では当然あり得る話だっただろう。 おそらくダーウードはサンジャルを頼ってホラサーンに拠り、 マスードがバグダードにいたのであろうと思う。

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アルプスの少女デーテ

今日から5日間、『アルプスの少女デーテ』の無料キャンペーンはじめます。 もちっと校正する可能性はありますが、とりあえず読んでみてください。 表紙の絵は耳の産毛まで描き込んであります。 中の挿絵はもすこしイラスト風です。

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ハンニバルが越えた峠

ハンニバルがアルプスのどのへんを越えたかというので、 日本語の文献で詳しいのだと塩野七生の『ローマ人の物語』ハンニバル戦記くらいしかないので、 とりあえず読んでみると、 ギリシャ人のボリビウスはピッコロ・サン・ベルナルド峠だと言い、 ローマ人のリヴィウスはモンジネブロ峠だと言い、ナポレオンはリヴィウスに賛同している、などと書いている。 でまあ、ナポレオンのアルプス越えのイメージがあるので、ハンニバルもアルプスの北側から南のロンバルディアに降りてったようなイメージがあるわけだが、 図に書いてみると、アルプスはアルプスなんだが、ずっと西のはじの、フランスとイタリアの国境付近を越えたのはまず間違いない。 グルノーブルまで来たってことがわかっているのなら、 今もよく使われている街道と峠を使って、スーザに降りて、トリノ方面へ向かったと考えるのが自然だと思う。 モンジネブロはイタリア語で Monginevro、 極めて不親切な表記だ。 フランス語で Montgenèvre (モンジュネーヴ)と書いてもらわないと検索できないだろう。 ピッコロ・サン・ベルナルドはまだ検索に引っかかりやすい。 ピッコロはイタリア語で小さいという意味で、 フランス語だとプチ・サン・ベルナールとなり、 これはグラン・サン・ベルナールという別の峠があるからだ。 ナポレオンはこのグラン・サン・ベルナール峠を越えた。 セント… 続きを読む »

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ルッカ

イタリアの古地図は複雑でややこしい。 飛び地がいっぱいあるし、国も頻繁に生まれたり統合されたりする。 トスカーナの歴史もわかりにくい。 カール大帝の時代はトスカーナ辺境伯。 それからフィレンツェ共和国(1115-1532)となり、 途中メディチ家が一時追放されてフィオレンティーナ共和国というものがあったりして、 それからトスカーナ大公国(1569)となる。 メディチ家が絶えるとハプスブルク家のものになる(1737)。 で、マティルデという女性がトスカーナ辺境伯を治めていて彼女が死んだ(1115)あとに、 トスカーナとジェノヴァの間にルッカという共和国が独立した(1160)。 ナポレオンがルッカとピオンビーノをくっつけてルッカ・エ・ピオンビーノ公国というものにしてしまい、 ナポレオンの妹エリザ・ボナパルトとその夫のフェリーチェ・バチョッキに与える。 ナポレオンはトスカーナ大公国を復活させエリザにトスカーナ大公を兼ねさせる。 これによってトスカーナとルッカはふたたび同じ国になった、と言える。 ナポレオンが失脚するとハプスブルク家の大公が復活するが、ルッカが再び独立国になることはなかった、ということらしい。ふー。

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ソンドリオ

スイスの古地図を見ていると、 昔と今では少し形が違う。 現在のイタリアのロンバルディア州にあるソンドリオ県というのが、 昔は灰色同盟、つまりスイスのグラウビュンデン州の一部だったので、 当時はソンドリオはスイスのカントンの一つだったわけだ。 ソンドリオというのは町の名でこの一帯は Adda川の渓谷でValtellina地方ともいう。 宗教改革の後、 グラウビュンデンはプロテスタントとなり、 カトリックのソンドリオはプロテスタントを排斥し、 灰色同盟から独立した。 30年戦争では、主戦場の一つとなったようだ。 ナポレオンが失脚するとオーストリアがロンバルド・ヴェネト王国という衛星国を作るのだが、 そのときにソンドリオはロンバルド・ヴェネト王国の一部になったようだ。 たぶんヴィーン会議によって決まったのだろうと思うが、 あまりにマイナーで検索してもよくわからん。 [この地図](http://en.wikipedia.org/wiki/File:Trois_ligues.png) の灰色の部分ソンドリオ県にあたる。 イタリア統一戦争でロンバルディアがイタリア領になり、そのまま現在までソンドリオはイタリアに含まれる、ということらしい。 ふー。

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小室直樹

「竹村健一の世相を斬る」に小室直樹が出ていたのは1980年代初頭だったはずで、 『ソビエト帝国の崩壊』が出版されたのが1980年8月5日、それからテレビに出始めたとして、 1983年1月27日以後は問題を起こしてテレビには出られなくなった。 1980年は私が中学三年生の頃であり、いくらなんでもまだ当時は小室直樹を知らなかったはずだが、 高一から高三まで、つまり思想的に一番影響を受けやすいころに、 私は小室直樹からもろに影響を受けたことになる。 彼の特異なキャラクターについては、 ウィキペディア[小室直樹](http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AE%A4%E7%9B%B4%E6%A8%B9)にも、 [ymo1967氏](http://d.hatena.ne.jp/ymo1967/20090913/1252818380) の話にもあるとおり。 今読み返してみると、 やはり小室直樹という人はとても変な人だ。 当時とは違って、活字を読んでいるだけで、本人に直接面とむかってまくしたてられている気分になる。 天才肌の人だったのは間違いない。 非常に面白いことを書いている。 しかし誤りも多いし、どうでもいいことをくだくだ書いている部分もある。 私が彼の編集担当だったらさぞ困ったと思う。 今主に読んでいるのは『天皇おそるべし』というネスコ(文藝春秋系… 続きを読む »

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エウメネス

『エウメネス』は5月5日から無料キャンペーンするつもりだったけど、 いろいろ加筆してレビューが終わるかどうか心配なので、 『巨鐘を撞く者』を先に今日から無料キャンペーンにすることにした。 『エウメネスは』10日にしました。 『エウメネス』はkdpで出してから割といろんなことがわかってきたのと、もともと分量がすこし貧弱だったんで、 大筋は同じなんだけど、もすこし肉付けしてみたくなった。 で、20130504版以前のものを購入した方は、アマゾンに頼んで版を更新してもらうか、 無料キャンペーンのときに、一度削除して買い直して欲しいのです。 もともとは50枚くらいのすきっと読める短編のつもりで書いたのだが、 今は100枚くらい?の少しじっくり読む感じのものになったような。 どこが変わったかというと、 四つの章立てを作った。 ガンダーラとゲドロシアの間に、ヒュドラテオス河畔の戦い、というものを追加した。 この話は、もともとラオクスナカの台詞であったのを独立分離させた。 アレクサンドロス大王東征記なのに戦闘シーンの記述が一つもないのはサービス不足かなというのもある(だがいわゆる戦闘シーンというようなほどのものではない)。 ラオクスナカの台詞が増えた。 アパマはスピタメネーの妹だということにしていたが、スピタメネーの娘に戻した。 一応史料にはアパマはスピタメネーの娘ということになっており、できる… 続きを読む »

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