月別アーカイブ: 1999年2月

風評の流布

所沢 JA はテレビ朝日を訴えるべく着々と準備を進めているそうである. 頼もしい限りだ. 争点は,事実に反することを報道したことにより, 損失が発生したことの因果関係を示せるかどうかである. 法律用語では「風評の流布」と言うんだそうだ. 被害総額数千万から数億円. 補償額の多少などこの際問題じゃなく, 報道機関が善良な一般市民と法廷で争うということが, 致命的なのである. 久米宏が謝罪しないのも, 裁判での全面対決に備えているためとも見えよう. テレビ朝日は一度国会に証人喚問されたが, このときは政治家対報道機関という構図になって, テレビ朝日に同情が集まった. しかし今回は,そんなまずいやり方はしないだろう. テレビ朝日の息の根を止めるために, もっとも効果的な手を打ってくるはずだ. 他の報道機関も今回は朝日を擁護しないだろう. 楽しみだなあ. テレビ報道の内容に少しでも正義があれば, それによって生じた損失は国家が補償しなくてはならないかもしれない. 根本的な原因は,政府や行政の怠慢なのだから, 国が補償すべきだという論理は成り立つ (国の税金が使われるのだから, それもやむなしとする国民の合意がとれているという前提で,だ. 僕は今回は明らかに私企業の過ちであって, 税金を使うなど間違ってると思うけどね). しかし問題はもっと根の深いところにある. 朝日はしょせんタブロイド程度… 続きを読む »

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凸版印刷

群ようこが, オフセット印刷よりも凸版印刷の方が活字にキレがあって, 格段にきれいだと言ってたことがある. 宮城谷昌光の本で, 紙をさわると印字の部分がざらざらしてるのとそうでないのがある. ざらざらしているのが凸版印刷なのだろうか. インク自体はたいしてざらざらしないだろう. インクはほとんど紙に染み込んでしまうから, 凸版印刷がでこぼこしてるとしたら, それは刻印するのと同じで, 版を紙に押しつけたときにへこみができるからだろう. ついでに裏写りがきついような気がする. いまでも凸版印刷ってやってるのかなあ. まさかいまさら電算写植使わないで, 活字拾って組んでるわけじゃないだろうと思うのだが. オフセット印刷はリトグラフと同じ原理なんだそうで. リトグラフは親水性のある石の板に油性のマジックとかクレヨンとか, 要するに水をはじくもので絵を描いて, それに水を張って, 書いた部分だけが水をはじくから, そこにインクを乗せて印刷するんだね.

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ダイオキシン

なんか絶対やばいことになると思ってたよ. ダイオキシン濃度が高いので, 所沢の農作物は買わないことにしましたとか言ったって, 所沢の農家は野菜が売れなきゃ大損害じゃん. ちゃんとした統計の裏付けがあって, 国の機関か何かが正式に発表して, 農家に補償をするなり(農家が加害者じゃないのはあたりまえ) そこまで覚悟を決めて公表に踏み切ったんならともかく, たかが民放の分際で,いい加減な調査しかしてないで, 不買運動まがいの報道したのかよ. それじゃ農家が怒るに決まってるじゃん. 何考えてるのかなあテレビ朝日って. それにしても集まった生産者の人数が 40 人か. 所沢にあんまり農民がいなくて助かったねっ,テレビ朝日. だからさ,たとえばカイワレ事件のときのことを思い出してみるとさ. 厚生省というか菅直人は,原因となった農園を閉鎖したとしか言わなかったんだよね. ところがその農園をわざわざ探し出して実名報道したのはマスコミなんだよね. 別に政府が名指ししたわけじゃないんだから. マスコミは実名報道を自粛するのがまっとうな態度だと思わない? しかも結局はアメリカから輸入したカイワレの種に O-157 が含まれていたんだろ. じゃ厚生省が取った措置はきわめて適切だったわけだよね. ところが,その農園を実名報道するだけじゃ飽きたらずに, その農園の副社長をわざわざテレビ出演させたのがテレビ朝日… 続きを読む »

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タレント

久しぶりにタモリ倶楽部を見たのだが, あいかわらず素晴らしい. タモリはこんなに良い番組を持ってるのに, どうして笑っていいともなんてつまらない番組にこだわるんだろう. タレントは番組をおもしろくするが, タレントに過度に依存した番組はつまらない. どうしてまあ,民放は, タレントの個人的な趣味とか打ちあけ話とか, さいころ振ってだらだら話すような, そんな番組ばかりになってしまったのか. 宦官が政治を牛耳ってしまうように, タレント(というか事務所というか) が放送というものを私物化してる,自己目的化してるよね.

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宮城沢昌光

この人の小説は春秋時代から後にはなかなか降りてこない. 夏とか商とか周とか斉とかとにかく古い. 宮城沢昌光の小説を読んだあと, 三国志や水滸伝を読むとまるで現代小説のような錯覚を起こすくらい. 異様に難しい漢字が出てくるので, きっとワープロは使わず手書き原稿なのだろう. 「平成」という元号の選定にも興味があるようで, 彼は参画したかったに違いない. しかし, 「美」は犠牲に捧げる大きな羊のことだから, 人の名前に使うのは良くないとか, おせっかいなところがあるなあ. 山本七平みたいなとこがあるね. NHKをだらだら見てると, ときどき「それが知りたかったんだよ」 みたいなことを丁寧にドキュメンタリーにしてたりして,驚く. 初期の江戸前鮨を再現したり. 粕酢という香りも色もきつい酢を使ったり, シャリの量が今の三倍もあったり, ネタは全部粕酢や醤油で下味を付けたりする. それを日雇い労働者に屋台に並べて手づかみで取って食べさせるのである. こういう番組がブラウザで検索していつでも見れたら素晴らしいのになあ. 平日の昼間に放送されちゃかなわん. これもNHKのドキュメンタリーだったが, 牛は普通草だけ食べる農耕牛だったので, もともと固くてステーキには適していなかったのだそうだ. だからシチューにして食べてたのが, 最近になってアメリカのなんとかという企業が, 牛にトウモロコシを食べ… 続きを読む »

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