月別アーカイブ: 2016年11月

妻が僕を選んだ理由、16日目

いちおう宣伝を兼ねて。 驚いたことにまだ売れている。 無料本なので、売れているというのは変だが、ダウンロード数のいきおいはさほど衰えてない。 といっても総数はこれまでやった無料キャンペーンと大差ないのだが、 これが今後も持続するとしたらすごいことだ。 理由はよくわからないが、やはり、世の中には、 なぜ妻は私を選んだのだろうと思う男がけっこういて気になってとりあえず読んでみるか、 無料だからとりあえず落としてみるかという気になるからじゃなかろうか。 そういうことは案外女性も気にしているかもしれない。 読者の男女比も知りたいところだ。 もちろん男女のロマンス、夫婦の情愛のようなものを、描いてないわけでもなく、 逆ハーレロマン的な要素もなくはないのだが、 エロやバイオレンス的なものは一切なく(いや、暗示するものはあるが)、 魔法や超能力もなく、 本質的にはがちな近未来SF。 起承転結的なものも特になく、ただひたすら「妻が僕を選んだ理由」は何かを読者に推理させ、読み続けさせる話、 とでもいうか。 だけどアマゾンのレビューには「サスペンスドラマ」と書いてもらった。 スリルや怖さをことさら演出したわけではなかったが、そう感じてもらえたのはうれしい。 ともかく良いレビューを書いてくれた人がいたおかげで、リバウンドしたのはよかった。 非常にありがたい。 学術的な難解な問答。すいません。 あれは、読… 続きを読む »

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まだ1Q84をちらっと読んだだけだが、 私の知っている作家の中では、小林秀雄の文章に似てるなと思った。 村上春樹と小林秀雄が似てるといってる人はいないかとググってみたが、どうもいない。 小林秀雄は戦前のフランス文芸の影響をうけた人で評論家になった。 一方、村上春樹は戦後のアメリカ文芸を受肉化して小説家となった人だが、 村上春樹の作品は小説という分類からはかなり外れているように思う。 その本質は「やおい」であり、小説という体裁を使って書かれた何かだ。 冗長で内容に乏しいが読める。 小林秀雄の文章と同じだ。 ある種の依存、麻薬中毒なのではないか? けなしているつもりはないがほめているのでもない。 小林秀雄の文章も評論という体裁を使って書かれた何かなのだ。 それはもう小林秀雄節というしかない。 村上春樹の文章はどこもかしこもことわざめいた言い回しで埋め尽くされていて、 もちろん全部違うが全部同じような既視感がある。 イスラム建築の回廊をぐるぐる回っているような感じというか。 それが私にとって心地よいかといわれれば、はぐらかされているような、おちょくられているような、 つまりは車酔いにも似た不快な感じがして、 村上春樹が嫌いな人も同じことを感じているのだろう。 奇妙な言い回しで同じところをぐるぐる回っている、回らされている感じ。 もちろん何かのストーリーとか落ちとか展開とか伏線というものは… 続きを読む »

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狙いは悪くないらしい。

最初ちょこちょこ間違いを修正しながら加筆したりしてしまうのだが、 出版して1週間ほど経過して 「妻が僕を選んだ理由」 はやっと落ち着いてきた。 すでに読んだ人、買ってもらった人には悪いのだが、私の本はだいたいそんなものだ。 一箇所、「ナターシャ」のはずが「メアリー」と書いたところがあった。 ごめんなさい。 他にもいろいろ間違いがあった。もうだいぶなくなったと思う。 「妻が僕を選んだ理由」「潜入捜査官マリナ」はわざと「大衆小説のようなもの」を書いたのだけど、 狙いは悪くなかったらしい。 というのは、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」 に出てくる本が多くて、しかも今までと全然違うジャンルの本が出てくるからだ。 今までとは全然違う人の目に触れているのは間違いない。 KDP を始めたのはたしか 2013年頃だったはずで、この3年間で知り合いになった人も多くて、 最初から見てくれていた人たちはもちろんありがたいのだが、 私としては、普通の書店に並べるように、あるいは図書館に置いてもらうようにして、不特定多数の人の目に触れてもらいたいのだ。 同人活動のようなことがしたいのでは決してない。 日本の文芸史に果たした同人の力は大きいし、今も脈々と、コミケのような巨大イベントや pixiv のような形に引き継がれている。 しかし、だからこそ、同人活動というものはやり尽くされて… 続きを読む »

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妻が僕を選んだ理由

カクヨムでだんだんに肉付けしていったものを、 だいたいのところで kobo ライティングライフで無料で出版しておいて、 そのあと KDP で 99円で出して、 今 0円にしてもらえないかどうか交渉しているところなんだが、 もう買ってくださった人がいらっしゃる。 KDP で試し読みした人はいないので、たぶん KDP 関係者の人は twitter を読んでて早めに読みたい人はカクヨムを読んで、 0円になるのを待っているのだと思うのだが、 たぶん、kindle でタイトルだけ見てすぐ買った人がいるということなんじゃないか。 kobo ではこうはいかない。 アマゾンは偉大だ。 ほとんど書き終えているんだけど、今も、たとえば、 > 彼女はまずドライブスルーのマックに車を駐め、インターホンに向かって大声でオーダーする。 とだけ書いていたところを > 淡い青紫の花の房が枝をたわわにたわませているジャカランダの並木道を走らせ、金持ちが住む住宅街を抜けて、彼女はまずドライブスルーのマックに車を駐め、インターホンに向かって大声でオーダーする。 などのように加筆したり、 > 涼しげな木陰を店先に落とすベンジャミンの巨木が印象的な、海風に吹かれるオープンテラス。 みたいな言い方をして「西海岸」っぽさを出そうとしている。 これに対して > さんさんと日の当たる公園のベンチは暖かかったが川にはもう氷が張ってい… 続きを読む »

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> かんたんにミステリを書く方法。 > 1)死体を転がす。 > 2)死体の5W1Hを列記する。 > 3)2でつくった5W1Hを逆から追い込む。 > 推理小説は応募数が少ない。乱歩賞は「該当作なし」がない。ミステリは穴場だぜ、小説家志望者諸君。(鈴木輝一郎小説講座より) ネタだよな? 名探偵コナンはこんなふうにできてるが、さすがに相棒はこんなにひどくない。 ましかし、コナンのシナリオ書いている人も、それで飯を食っているわけだから、立派なプロのライターには違いない。

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高校生の頃は中島敦と小室直樹をよく読んだ。 この二人に共通しているのは学者タイプだということだろう。 夏目漱石や太宰治は学者というよりは文人だ。 ただし、中島敦も小室直樹も、かなりエキセントリックな学者だ。 今は頼山陽や本居宣長などをよく読むが彼らも文人ではあるが、学者だ。 エキセントリックな学者だ。 平田篤胤までいくともはや学者ではない。単なる思想家だ。 大学教員で作家という人は多いが、あまり読みたい人はいない。 森鴎外や永井荷風も大学教員だったが、そんなむちゃくちゃ好きなわけではない。 森博嗣もそうらしいが私の琴線には触れない。 丸谷才一も一時期大学教員だった。 そういえば丸谷才一もよく読んだなあ。 あと、内村鑑三も好きだった。 好きだったけど今読むとあり得ない作り話を書いている。 小室直樹もそうだ。 この辺が高校生の頃ストライクゾーンだった人はあまりいるまい。

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カクヨムで「ジオコミューン」を書き始めたのは、 プライスマッチで売ることを考えたからで、 要するに無料サンプル的なものである。 今現在、けっこういろんな人がやっているんで、私もやってみようかという気になった。 だがほんとにやるかどうかはわからない。 で、カクヨムで、連載で、 ちょっとずつ公開してわかるのは(小説家になろうでもわかったのかもしれないが)、 PVが指数関数的に減衰するってこと。 第1話を読んで、3分の1くらいの人が第2話を読む、くらい。 こういうことやってて思ったのは、読者数は有限だということ、 その読者の多くも、試し読みまでだってことだね。 アマゾンがいろんな新しい出版手法を提案してきて、 また私自身もいろんな人のお世話になって出版を試みてきて、 それでなんとか読んでもらうんだが、 ある一定のところまで読まれると、もう読者が枯渇して読まれなくなる。 今の時代読者よりも著者のほうが多いってのは事実だと思う。 だから KDP ってのは、 読者に向けて書くよりは自分と同じ趣味を持つ(個人出版の)著者に向けて書いた方が売れるのかもしれない。 いやもともとそんな媒体なんじゃないかという気がしてきた。 pixiv なんかもそうで、自分が描くから人の絵も見る、という人の集まり。 コミケもそう。 特に日本はそういう層が発達してる。 しかし、そこから外への広がりが弱い。 まるで研究者が… 続きを読む »

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