シックスセンス

シックスセンスも見たんで感想を書いておくが、なるほど着想、特にオチは面白く、見終わるまでは良い映画だなあと思いながら見ていられるんだが、終わったあと思い返すとシナリオ的にはかなり不味くて不自然なことが多い。なんとなく煽られて踊らされてだまされた感がある。

幽霊が、自分が死んだということに気付いていない、まだ自分が生きていると信じ込んでいる、という前提がそもそも怪しい。で、幽霊なんだからどんな設定でもありだろ、で話は終わってしまう。

そこいくとたとえばシャッターアイランドの場合には怪奇現象でもホラーでもなんでもないので、患者本人が狂っているのか、狂っていると思われされているのか、解釈しようによってはどっちとも考えられるってあたりが面白い。これがホラーならどっちでも良いじゃんで終わってしまう話だ。どこまでもサスペンス、ミステリーとして作られているから良い。

でも世の中にはミステリーでもホラーでもどっちでも良い、面白けりゃそれで良いという人も多いのかもしれんね。

Red Sun

久しぶりに Red Sun を見たのだが、見ている間はなんとなくごまかされるのだが、やはり見終わって、ストーリー展開の強引さが気になる。いくら武士とはいえ、坂口備前守にしろ黒田にしろあそこまで頑迷な設定はおかしい。コマンチ族も銃は持っていたはずだし、自分が焼け死ぬかもしれないのに草原に火を付けるのはちと考えにくい。いろいろと不自然だし、雑だ。

坂口備前守の命令は無茶過ぎるし、修好条約締結のためにはなんら必要無い。黒田は仇討ちはしたということにして刀を持ち帰ればそれでよかったはずだ。

映画は人をだますのに便利なメディアだが見た後で、やっぱりあの話のもって行き方は変だなと感じさせてしまうのは、やはり駄作ということだろう。

野性の呼び声

2020年公開の「野性の呼び声」という映画を見た。ハリソンフォード主演でなければ見ることはなかっただろう。ある意味この映画がそこそこ良い出来だったので、インディージョーンズ新作の話が出たのだろう。
原作の小説があり、すでに5回も映画化されており(1908, 1935, 1972, 1997, 2009)、よほどアメリカ人受けするネタなのだろう。
犬のCGが非常に稚拙だが、最後まで一気に見たので、私としてもまあまあ楽しめたということになる。

センター・オブ・ジ・アース 2

『センター・オブ・ジ・アース 2』という映画があってこれは『センター・オブ・ジ・アース 』の続編なのだが、全然地底探検になってないのにこの日本語タイトルにした人はどういうセンスなんだろうねしかし。 『サスペリア』と『サスペリア2』の前例もあるしもうどうでもいいんだろうねマーケティング的には。

『センター・オブ・ジ・アース 』は原題が『Journey to the Center of the Earth』で、原作はジュール・ヴェルヌの『地底旅行(Voyage au centre de la terre)』だから、これはいいんですよ。『センター・オブ・ジ・アース 2』の原題は『Journey 2』。まあこれじゃ邦題考えるの大変だったかもしれんね。

で、雰囲気は完全に『ジュマンジ』(新しい方の)なんだけどさ。まあいいんですよ。さらっと最後まで見れたので、嫌いじゃないです。 ヒロインはほとんどララ・クロフトだった。 プロットはほとんど『天空の城ラピュタ』だった。というかオマージュのつもりなのか? 何にも考えずに飯食いながら見るには良い作品で、『ターミネーター』みたいに途中胃が痛くなるような展開もなくて、淡々と楽しく見させてもらえる作品だと思った。 日本でいうところの劇場版ドラえもんみたいなものか。

ツイッター見ているといつも「何言ってんだこいつ」ってリプライかリツイートしたくなって、精神衛生に悪いので、見ないで、あるいはそこはいったんためといて、ブログなぞにグダグダ書くのが良かろうと思う。 学者が馬鹿だというのは自明の理であって、 社会に適合して器用に生きることを諦めて、その代わり、学術的に何か生産的なことをやって、 世の中の片隅に住まわせてもらおう、そういうやつだけが、学者として良い仕事をする。 社会に出ればたちまち無用の長物になってしまう。いや、社会で役に立とうとすれば立たなくもないかもしれないが、そういう宮仕えは死ぬほどいやだ、 だから学術界に引き籠もっているのだ。

いやしかし馬鹿で社会不適合でしかも学才もなく貪欲でしかも世の中に害悪を垂れ流す連中がたくさん淘汰されずにいるのも事実であるが、それは淘汰の仕組みがうまく働いていないのが悪い。で、淘汰がうまく働くようにしようとすればするほどその仕組みは改悪されていくので、手をつけないほうがまだましだ、というただそれだの理由でなかば放置されている。だから、ああいう盲腸みたいなものが出てくるのはある意味仕方ない。 膨大な無駄遣いをしてるのもある程度まではその性格上しかたないと思う。 自然淘汰は無駄を省くこともあるけれど、必要がなければそのまんま放置することも多い。それだけのことだ。

盲腸も別に炎症を起こさないのであれば大した実害はない。わざわざ開腹手術をして摘出するほうが体に害になる。 だから、ほっとけばよいのだが、これが腐敗して、化膿して、体中に毒素をまき散らす状態になったら、そりゃ手術したほうがよい、ということになる。

隠し砦の三悪人

ルーカスがエピソード4を作る前に見ていたという『隠し砦の三悪人』を見てみた。 確かに似ていると言えば似ている。

のっぽとちびはC-3POとR2-D2で、三船敏郎(真壁六郎太)はオビワン・ケノービで、雪姫はレイア姫。 ダースベーダーは山名家の侍大将・田所兵衛。 最後の大団円も似てなくもない。

ただこの『隠し砦の三悪人』が黒沢作品の中でもあまり知られてないことからもわかるが、今見てそれほど面白いものではない。 スターウォーズとの関連を見ながら見ればなんとか楽しめるかなってとこか。