増税は悪い困る庶民が暮らしにくくなるという報道ばかりがなされる。
報道というものはそういう印象操作であってよいのか。
ちゃんと国会で審議されて法律が通っているのになぜそれをわざわざ蒸し返すのか。
増税に反対する人がいれば、
賛成する人もいる。
両者の意見を採り上げないのであればそれは公正な報道とは言えないのではないか。
いや、増税するのは官僚の利権であるとか、
政治家の秘密財源となるからだという。
庶民には決して還元されないのだという。
ほほう、なるほど、それは一見「良く訓練された納税者」の意見のようにみえるが、
マスコミが言っていることをオウム返しにしているだけではないのか?
マスコミがそういう一方的な事ばかりいうから反対側の発想が生まれてこない脳になっているのではないのか?
ちゃんと自分の頭で考えたのか。
税とは何か。
いやそれはおまえが政府陰謀論に対抗してマスコミ陰謀論をぶちたいだけだろと思われるかもしれない。
阿倍政権の肩を持つのもいい加減にしろと思うかもしれない。
そう思いたければ思うがいい。
そういう貧困な発想しか自分の脳から出てこないのが不幸だということに気づくまでは。
いや一生気づかないかもしれないが。
マスコミ以外のところから知識を脳にストックしないと、
そもそもストックされてもいないアイディアが出てくることはない。
そこらへんの子供を見てみたまえ。
まだ収入もなく納税もしていない子供のくせに増税ガー、といっている。
子供の言うことはすべてテレビのうけ売りだ。
ただの脊髄反射だ。
テレビが一斉に同じことを言い出すと子供はそのまんま信じる。
ちゃんと経済や政治について教育を受けてない年よりもそうなる。
頭を使わないとそういう意見になる。
同じ理由で日本は日中戦争に突入し大東亜戦争に発展したのではないのか?
戦争に反対すれば戦争は防げるのか?
子供でも増税に反対することはできる。
私たちは大人だ。
タックスペイヤーだ。
納税してない人たちのことまでは知らん。
一応働いて納税している一人の人間として言わせてもらえば、
増税すべて悪いと言う論調は迷惑だし、
政治家と官僚の陰謀だというパブロフの犬的な反応しかできない大衆が不憫だ。
実は日本という国はすごく馬鹿になりつつあるのかもしれない。
或いは、利口な人たちはますます寡黙になりつつあるのかもしれない。
それはどちらも決して良くないことだ。
納税することによって納税者の収入は減るが国の収入は増える。
プラスマイナスゼロだ。
誰が得する損するという単純な話ではない
(最近は共産主義者ですらそういう物言いはしないようだが、北欧型社会福祉国家とはようするにそんなもんだよな)。
誰だって自分の資産を投資する。
預金する人もいれば株を買う人もいる。
我々納税者は国に出資をしてインフラを整備してもらい社会保障してもらう。
役人や代議士を雇って政治をしてもらう。
いわずとしれた社会契約説だ。
だから、納税者というのは株主のようなものだ。経営者のようなものだ。
あんがい社会契約説も株式会社というのも根っこは同じだろう。
市民革命はオランダ独立と市民革命あたりから出てきたとかいろいろ言われるが
(アメリカ独立戦争は明らかにオランダ独立戦争の影響を受けている)、
東インド会社が出来たのと同じころだ。
株式会社を経営するのと同じ発想で国家を運営しようという、ただそれだけのものではなかろうか。
株主は配当金も欲しいだろう。しかし可処分所得を減らしてでも投資したいと考えるかもしれない。
納税者は国がどこからどのくらい税を集めてどこへ使うかということを考えるべきだ。
そういう発想を前提としてなければ要するに中世と同じじゃないか。
マスコミはもう少し出来る子だと思っていた。
非常に残念だ。