キンドル無料キャンペーン

うすうす気付いていたが、
キンドルの無料キャンペーンをマメにチェックしている人の総数というのはたぶん多くても千人くらいで、
そのうち私の小説を落としていく人はどんなに頑張っても三百人くらいしかいないのではなかろうか。
なんか見えない壁がある。配布数があるところまでくると急に頭打ちになる。

まだまだ一般人はキンドルで本は買わない。
将来どうなるかはしらん。

まれになんかで話題になるとざざっと売れたりすることもあるんだろうが、
コミュニティは割と狭いと思う。
それでも、他の電子出版サイトなんかに比べれば、はるかに広いが。

そんでまあ、私みたいに、
わざと分類わけできないような、ジャンルをわざとまたごうという作家はほとんどいない。
だいたい、既存の紙媒体の細分化されたジャンル、ミステリー、恋愛、ラノベ、マンガ、自己啓発、ビジネス、エロ、絵本、などにわかれて書いている。
紙メディアと同じことを電子媒体でも同人レベルでなぞってやってる感じ。

表紙につられて落とす、という傾向も明らかにある。

恋するえぬこ

悪くない。
たとえて言えば、現代版『源氏物語』。
淡々といかにもありそうな恋愛話が続く。

もう少し他にも読んでみたくなるが、作者・涼風かおるがよくわからない。
この[Berry’s Cafe](http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/profile.htm?memberId=80107)
に書いてある人と同じだとすれば、まだ20歳くらいの人なのだろうか。

少女漫画か官能小説にあるじゃないかと言われればそんな気もする。

ナチスの手口を学ぶ

まあ、あれだな。
わざわざ口出すようなことではないが、
橋下が「たんなるブラックジョーク」と言ってたのが当たってると思う。
それを前提として「たんなるブラックジョークじゃすまないだろ」と抗議しているのが反ナチス団体。
身内の集会で、しかし完全にクローズドではなく、
朝日の記者もいて、音声録音してテープおこしもした。

明らかにオウンゴールみたいなもんだな。
公人が、副総理が言うのはまずいだろうな。

「ナチスの手口を学ぶ」というわざと毒のある言い方も、それに対して笑いが起きたのも、
身内向けのジョークのつもりだったのだろうと思うよ、話し手も聞き手の側も。
ふだんからそういうジョークは言ってたのだろうな。
つか、普段から彼がプライベートでどういう羽目の外し方をしてるか知っているともっと正確に判断できるんだろうけど。
そういうところに「潜入取材」すれば面白いネタはとれるだろうね。

全体の趣旨としては、「ナチスの手口を学んでこっそり改憲しよう」というよりは、
「いくら国民の支持が高くても、改憲はナチスのようにすんなりとはいかないだろう、とくにマスコミが騒ぎすぎる。冷静にきちんと議論をして改憲しましょう。」
ということだと思うなあ。

まあ、この世は誤読と誤解の洪水なんだから、言わんで良いことを言ってしまったよな。

ホテルオークラで一杯一万円の晩酌ってところからして、脇は甘い罠。
張り付いてたら何かしらの自殺点は稼ぐ人だろうな。
そうやって敵失をしつこく取材して回って、
大局なんてどうでもいいとかいう行動をとるから嫌われるんじゃないの。
マスコミというより、パパラッチだよな。

[「ナチス憲法」を引き合いにした麻生太郎副総理発言について](http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2013/08/post-4f68.html)
を読んでさらに追記すると、
「ナチスの手口を学んではどうか」とは
「ナチスのやり方ならすんなり改憲できるかもしれんが、我々は民主的な手続きを踏むのだから
(靖国報道などと同じでマスコミを封じ込めることもできない)、改憲は困難だろう。」
というような意味だったろうと思う。
ま、おんなじことの繰り返しだが。

スース

一度パブーで出してた[スース](/?p=8042)がkdpで出ます。
書いたのはもう2年も前で、しかし、話の骨格は割と原型を留めていると思う。
今回はイラスト頑張ってみた。
これはもう、clip studio だけで描いたイラストなんで、商用利用は可能だと、
考えていいわけだよね?

『西行秘伝』(原題は『山家物語』)を書いたのは3年前で、
こちらはだいぶ変わってしまったけど、
でも西行と源懿子の話はほとんど変わってない。

昔はこういうどろどろ(?)した話を書くのが好きだったんだな。
今ではもう書けないよ。
今書くと『特務内親王遼子』とか『エウメネス』みたいになる。
ある意味軽くなった。
昔はラノベが書けなくて苦労した。
『墨西綺譚』や『川越素描』なんかにありありとその苦闘の跡が残っている。
今はなんか書けそうな気がするんだ。
『デーテ』辺りからイラストも描いたりしてたわけで、
割と前からその気だけはあった。

世間一般で言ってるラノベとはまったく違うけど。

ラノベというのは、ライターがいて、編集がいて、グラフィッカーがいて。
昔はマンガも作家が一人で描いてたような時代もあったかしれんが、
だんだんシステム化されて、きっちりマーケティングやって、
マンガにならって行程を細分化・分業化したようなようなのがラノベではなかろうか。
なんかいろんなゴーストな人たちがわらわらと作っている感じがする。

そんでまあ、私としては、それを全部一人でやりたいわけだ。
今までそんな人はもしかしたらいなかったのかもしれぬ。
小説書いて、イラスト書いて、編集して、kdpで売る。
そうすると、作家一人に印税70%入るから、損益分岐点がものすごく安くなる。

そもそも小説だけで飯食ってる人は滅多にいないから作家専業の話をしてどれほどの意味があるかしれんが、
仮に一年に二本作って収入が500万円あれば良いとしよう。
田舎なら余裕で暮らせるだろう。
一冊250円で売るとして一冊あたり印税は175円。
250万円印税もらうには15000部売れりゃいいってことになる。
ラノベで1万部から2万部売るのは普通だろう。
それを分業でやるから食えないし、書きたいものも書けない。
出版社とか通さずスタッフも使わずいきなりkdpで売れば、しかし、十分食えるかもしれん。
とにかく一万部売ってからでないと捕らぬ狸の、になってしまうわけだが。
売れればもう、誰のお世話にもならず、勝手に印税生活できるわけだが。
ていうかそうなりたい。
業界に属さないから、義理もない。
義理がないから不義理もない。
何もない。
自由だ。

女子供は絵物語を読むものだ。
紫式部がそう言っている。
私の若い頃もまたそうだった。
そこでまあ私もはたと覚悟が決まった。
ラノベを { 書こう | 描こう } と。
源氏物語の原型もよくわかってないと思うのだが、
もしかしたら最初から絵物語だったのかもしれん。

DTPにしろDTMにしろ、映像制作にしろ、
それまで分業だったものが個人制作でもできるようになりつつある。
ラノベがそうならないとも言えない。
一番ネックは文章と絵と両方できるかというところなんだろうけど、
文章はまあともかくとして絵は私の場合3DCGメインで(しかしかなり手描きも交えて)やっちゃう。
そういうのって実はいままであんまりやられてない。
まったくやられてないのかもしれん。
誰も手をつけてないことをやるのは楽しい。

コミPo!とかクリスタが出始めたのは去年で、
それをいじり倒して、オリジナルなラノベまでもっていこうとしている人は、
たぶんまだほとんどいない。
ヨドバシとかいくといまだにコミスタ売ってるし、コミスタ終了延長しちゃったし。
ある意味世の中はまだまだ旧態依然。
コミPo!とかクリスタでマンガ描くのは簡単なんだが、オリジナルキャラでやらなきゃ意味ないし。
ないです。

kdp で自己啓発本とかエロ本とかビジネス書とか出して、自費出版や同人や個人詩集みたいなのだして、
やらせでレビュー書かせて、既存の出版業界のまねごとやっておもしろがって、
そんなことやったって何の意味もない。
そんなことは私はやりたくない。
たくさんの人に読んでもらいたいしそのためには売れなくてはならない。
売るためには餌をつけなきゃならん。
餌というのが私の場合今のところ3DCG。

カボチャだってイノシシに食べてもらうためにでかい実を作る。
その実の中に種が入っている。
種を蒔いてもらうにはおいしい実が必要だ。

私の場合書きたいもの(種)はだいたい書いた。
今は一生懸命、実を作っている。

実を言えば、私の小説はラノベ化しにくいものが多い。
『エウメネス』や『デーテ』なんかそうだ。
登場人物も多いし。
まじめに絵を描いてたらたいへんなことになる
(むしろわざと映画化や漫画化がしにくい「原作」を書いているところもある)。
なんでまあ、そのへんのは永久にほっとくことになると思う。
絵が描きやすいところからやるしかない。