平家物語

通勤や旅行などに平家物語の文庫本を持ち歩くようにしている。
というのは、比較的安くいつでも手に入るからである。
移動中に本を読むのは良いとして汚損したり紛失したりもする。
その点、平家物語は無尽蔵と言ってよい。源氏物語くらい入手しやすい。
これが同じ軍記物でも保元物語や太平記となると、ハードカバーのものしかない。
保元物語は昔岩波にあったかしれんが、事実上文庫本は入手できない。
昔は、日本外史も割と入手しやすかったが今では絶版。
かつ、オリジナルの漢文の完全版はどこで入手・閲覧すれば良いのやらという状態。

あちこち図書館を見て回ったが、吾妻鏡は割とおいてある。
続古事談というのが、なかなか入手できないので、わざわざamazonで古本を買ったのだが、
某図書館に古事談・続古事談の合冊があって、なんだわざわざ買う必要もなかったか、と思ったりもした。

ま、ともかく、重要な本は二三冊まとめ買いし、古本屋で見かけたら予備に購入すべきだなと思った。

それはそうと平家物語だが、
こうくどくどと、今昔物語風の仏教説話が混ざってたり、ほとんど関係ない中国の歴史が混ざってたりするのは、
成立までにかなり長い期間をかけて琵琶法師らがよってたかって改編し増補したからだろう。
もともとはもっとシンプルなものだったのではないか。
むしろそれが読んでみたい。
同時代の人がリアルタイムで書いたものと、
後世の人が想像で追加したものが、まぜこぜになっている感じだよな。

野党

自民党は初めて野党になったのではない。
1993年からしばらく、日本新党なんかから総理大臣が出てた。
自民党は社会党(笑)と連立して与党復活。
日本史でたとえれば(笑)、南朝と北条時行が組んだみたいなものだ。
いやまてよ、たとえになってないな。組んでも北朝には勝ってないわけだから。
なんかうまい歴史的前例はなかろうか。
漢族が蒙古や満州族の王朝の官僚として仕えている感じの方が近いか。
いやいやそれもちと違う。
そういうアナロジーを探してみるのは、実は重要な作業なのではないか。

自民としては、社会党に総理とか議長だけやらせてやって、
実質を取るという戦略だったわけだ。
しかし村山談話とか、いくらなんでもというので、小渕からずっと公明党と連立してた。

思うに、1993年の段階で、二大政党制に移行していれば、
もう少しすんなりいけただろうな。
やはり、自民党が社会党とか公明党と連立して余命を無理矢理延ばしたのがまずかったのではないか。

民主党は右と左に分裂して右が自民党と組むだろう。
左は左で組んで、やっと、二大政党制に落ち着くんかな。
自民は右とか保守とか言ってたが今まで全然保守じゃなかった。
まあ、寄り合い所帯だけど由来としては保守というか。
麻生総理が敗戦の弁で言ったように「守るべき保守」がまずあって、
それを守るために大胆に改革していくのが保守というもの。
それをきっちり言って掲げたのは良かった。
それを、次につなげて欲しい。

二大政党制になって初めて、政党が行政スタッフをきっちり抱え込めるようになり、
官僚制と拮抗できるようになる。
自民長期政権だと、与党と官僚がべったり癒着するだけ。
弱小政党だらけだと、やはり官僚が政治をやるしかない。
今の民主党では、行政スタッフもいなきゃ政権経験者も足りないわで、
マニフェスト実行どころじゃないだろう。

私の記憶では、自民党は野党な方が破壊力が大きい(笑)ので、
しばらくガンガン民主を破壊してみて欲しい。
かなり痛快だろう。