才女の話

眠れないので、帚木。
文章博士のもとに勉強に行った男が博士の娘に手を出し、
娘の親にも気に入られ嫁にするよう勧められ、
娘は手紙も漢文で書き、仕事の作文なども手伝ってくれるのだが、
そういう才女に気後れして、しばらく立ち寄らなかった。
たまたま近くに立ちよってその女性を訪ねると、病気のためにニンニクを飲んでいて臭いのでという理由で、
居間には通さずものごしで話をする。
ニンニクのにおいがなくなったころにまた来いというので、逃げだそうとして

>ささがにの振舞ひしるき夕暮れにひるま過ぐせと言ふがあやなき

と言うと返歌

> 逢ふことの夜をし隔てぬ中ならばひるまも何か眩ゆからまし

ささがにというのは蜘蛛のことで、蜘蛛が盛んに活動するのは男がおとづれる前兆だという。
ひる(ニンニク)と昼間がかけてある。
そういう夕暮れなのにニンニク(昼間)を避けよというのは意味が通らないなと。
返しが、
夜でさえ隔てなく逢う仲なのだから昼間でもまぶしいことはないでしょう、と。
なんだかまあ変な話だ。
伊勢物語を読んでいるようだな。
ていうか、伊勢物語のような断片的なエピソードをたくさん集めてきて一つにつなげたのが源氏物語なんじゃあるまいか。
で、あとから桐壺のような前置きができたと。

ええと。
源氏の家来の一人に紀伊守というのがいて、
その父が伊予介で、伊予介の後妻が空蝉で、
紀伊守は伊予介の前妻の子で、
空蝉の弟が小君で、
空蝉と小君の親が衛門督、と。わかりにくいな。
wikipedia 読んだだけじゃわからん、たぶんどこかに攻略本かまとめサイトみたいなのがあるんじゃないのか。

方違えで源氏が紀伊守の家に行こうとしたが、紀伊守の家は親の伊予介の家が工事中かなにかで、
家族(つまり伊予介の妻の空蝉ら)がみな越してきていて手狭であると、
しかも急ぎだったので、家族らを別の部屋に動かすのが間に合わなかったので、
空蝉と源氏の接近遭遇が起きた、というシチュエーションなのだな。
いきなり中将というのが出てくるがこれはそれまで出てきた頭中将(男。左大臣の息子で右大臣の婿)ではなく、
空蝉に使えている女房の中将(女)なんだよな。
しかもこの当時、源氏自身も中将だった。
なんかもう、設定がややこしすぎる。

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