類題和歌集

よくわからないことだらけで、しかも原典に直接当たるにも、蔵書がないので、明治書院「和歌大辞典」などの力を借りる。
そうすると類題和歌集とは、勅撰集にもれた歌を題別に分類して1310年頃に成立した「夫木和歌抄」を典型とする、
資料として編纂された和歌集の総称。
もひとつは後水尾天皇が勅撰した類題和歌集。
この二通りの意味に使われる。

総称としての類題和歌集は、次第に重複を気にせず単に歌を蒐集する目的で編集されるようになり、
今で言えば「国歌大観」みたいなものだが、
先に出たものに新たに歌を継ぎ足したり、
場合によっては丸ごと再利用したりしたものが多く、
ただ単に集めるだけでなく題によって分類し、題詠の教科書としても利用されていたらしい。
つまり word excel の使い方とかそういう実用書のような形で使われた。

後水尾天皇の類題和歌集は、もともと和歌題林愚抄というものをベースとして、
それ以降に出た歌集などからも採録してできたものだという。
この題林愚抄は室町時代に題詠の参考書として使われていたもので、
江戸に入ってやや古くなったので、室町末期までの歌を追加して便宜を図ったという程度のものなのだろう。
ただ、題林愚抄以降の差分の部分には、今日伝わらない歌集から取った新出歌が含まれており、
貴重だというが、その新出歌だけでもどこかに掲載されていれば良いのだが。

霊元天皇の新類題和歌集は、後水尾天皇の類題和歌集にない題の歌を補ったものだという。1733年成立。
つまり、後水尾天皇、霊元天皇の勅撰集ではあるが、
単なる和歌データベース的なものに近く、「21代集のようなオリジナリティ」には乏しいということだな。

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