スーパーサイズミー

スーパーサイズミーという映画はただ30日間、
スーパーサイズのハンバーガーを食べ続けたというだけの映画ではなく、
アメリカの学校給食事情などが取材されていて興味深い。

アメリカの通常の公立学校の給食というのは、いわば自由主義であって、
おそらく国家は給食業者を恣意的に選別してはいけないという思想に基づいているのだろう。
だから業者はチョコレートでもポテトチップスでもなんでも売る。
もちろんそうではない、ダイエット食のようなものも売る。
どの食べ物を選ぶかは子供の自由、あるいは子供をしつける親の責任、ということになる。

で、もし、子供の体重とか健康をきちんと管理したい親は、
子供をそのようにしつけるか、
あるいはそういうしつけをしてくれる私立の学校に通わせる。

その結果子供も大人もどんどんデブになっていくのでこりゃまずいんじゃないのという考えが、
「良識あるアメリカ人」に芽生えてきた。

実際アメリカの飲食店はどれもこれもスーパーサイズでシズラーやデニーズなども日本に比べればはるかにスーパーサイズで、
Tボーンステーキとかばんばん出している。
マクドナルドだけがスーパーサイズなわけではない。

一方日本では一部にやたらと大盛りの焼肉丼とかラーメンを食う文化があって、
それがアメリカのスーパーサイズ文化と或る意味共通していている。

今の秋葉原に行くと、これはアメリカをバカにはできぬと思う。
アメリカ以上にバカである。
昔はこうではなかった。
秋葉原は比較的食文化的には貧困な町であった。
食事をしようと思えば御徒町・上野・御茶ノ水、あるいは神田まででかける必要があった。
あるいは昭和通り沿いに多少の飲食店があったくらいだ。
もちろん皆無ではなくて昔から多少の居酒屋や定食屋などはあったわけだが、
わざわざ秋葉原に食事をしにいくという風潮はなかった。
夜八時を過ぎると閑散とした町になる。
ある意味神保町もそんな町だった。

今の秋葉原はあれは何だ。
電子部品やPCパーツを売る店の隣にラーメン屋やハンバーグ屋があってむさくるしい男たちが行列している。
あれを見苦しいといわずしてなんといおう。
ラーメン屋もじゃんがらが出店したころはまだかわいかった。
いまじゃ二郎もどきがどんどん店をだしている。
このまま秋葉原が進化しつづけたらと思うと恐怖だ。

電子部品やPCパーツや、せいぜい同人誌なんかを売る町だったころはまだよかった。
コスプレしたメイドがちらほら恥ずかし気に歩いてたころはまだよかった。
24時間365日不夜城のコミケみたいな町になってしまうのではなかろうか。
なんかのテーマパークみたいに隔離したほうがいいんじゃないか。

ま、それはそうと、あれは非常に偏見に満ちたプロパガンダ映画にすぎない、ということは言っておくべきかもしれない。
あれを見てハンバーガーは悪いと信じる人はプロパガンダに弱いと自覚すべき。
ああいう恣意的なあおりをドキュメンタリー映画などとと言ってほしくはない。

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