雨の日は良い

浅草はふだんが混みすぎなので雨の日が良い感じにさびれていて、一八そばのある通りも、いつもより風情がある。君塚食堂もがらがらで店員のおばさんが三人、手持ち無沙汰にだべっているのもBGM代わりにちょうどよい。

浅草にはだるまという名前の店がいくつかあるが、一番有名なだるま(ホッピー通り角)には今まで行かずにいた(初音小路のだるまにはときどき行く)。ここのおばさんはもう50年間この店で働いているというから働き始めは昭和50年、当時はすごく若い娘だったのだろうと思いながら眺めていた。

普段は忙しくて話もできないのだろうが、客が私一人だったので、けっこう話しかけられてうれしかった。この店は来やすいと確信した(お店の人があまりしゃべらない店だと、こちらから話しかけて良いのかわからず馴染むまでかなり時間がかかる。ワンオペの店だと特に馴染む前に気まずくなってしまうこともある。私はここにいていいのだろうかと)。あまり気兼ねしなくて良い、何しろ外から空いてるか混んでるか丸見えだから、忙しそうな時にはこなきゃ良いだけだ。テレビで何度も放送されているそうで写真を撮ってもかまわないとも言われた(私はあまりブログやツイッターなどで店名をさらさないほうだがここはかまうまい。ほていちゃんなどのチェーン店はかまわず記載している)。古態を留めた浅草を代表する店の一つだと言って良い。

浅草は雨の日に散歩するのも楽しいので、散歩用に雨合羽を買った。合羽橋には売っていなかったのでヨドバシで3000円くらいのを買うことにした。

ちなみにこの日、ほていちゃんは割と混んでいた。