明治聖徳記念学会紀要『式年遷宮を終えて』を読んでいて思ったのだが、
確かに式年遷宮が天武天皇から始まったのかどうかということも、疑おうと思えば疑えるわけで、
天武天皇は確かに古すぎるし、
その起こりから「廿年に一度まさに遷御せしめ奉るべし」などという明確な勅令があったのも不自然で、
持統天皇からじわっと自然に始まったというのが、ありそうな気がする。
さらに疑うと、伊勢神宮というのはもともと、天皇一代限りで移築される御所に付属したものであり、
恒常的な都が作られるようになって初めて伊勢に移され、
移築の伝統が伊勢という一箇所で式年遷宮という形式で繰り返されることになったのかもしれない。
そう考えるのが一番自然ではなかろうか。
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