志賀直哉

志賀直哉の「剃刀」は27才のとき、
「清兵衛と瓢箪」は29才のとき、
「小僧の神様」は36才のときの作品なんだねぇ。
もう私はそんな年とっくにすぎたよ。
しかし「濠端の住まい」は41才、「晩秋」は43才、「万暦赤絵」は54才ですよ。
そう言われてみると、
確かに「剃刀」「清兵衛と瓢箪」は若さに満ちあふれとるし、
「万暦赤絵」はいかにも年寄りじみてるし、
「濠端の住まい」「晩秋」は四十路のおやじが書きそうだ。
「小僧の神様」は年齢不詳(?)だが、三十台半ばといわれれば、
はぁと思い当たる節もあるようなないような。
じゃあおまえ年の順に並べてみろといわれてもできないようなできるような。

しかし若いと言えば中島敦は若いよねぇ。
ほとんどの作品が32~33才。
「山月記」も「李陵」も「名人伝」も。

いやしかしねぇ。

筒井康隆も読み返してみてるが、
まあなんていったら良いのか。
明らかにあまりにもひどいのもあるよねぇ、筒井康隆は。