[紫峰軒](http://p.booklog.jp/book/64484)という小説を公開した。
だいたい去年の正月あたりの話なので現代小説なのだが、
昭和50年頃の回想がメインで、幕末維新や戦時中のエピソードも含まれる。
なんで山崎菜摘名義なんだというのはあるのだが、
深い意味はない。
一年くらいして読み返してみると、だいぶ忘れてしまっているので新鮮に読める。
今の自分じゃ絶対書けないような言い回しがあって面白い。
将来の自分のために小説を書いておくのもいいかもしれんね。
一人称の小説で主人公の男性の名前は一切でてこないがそれは一応そうしようと意図したからである。
通して読めばわかるが結局は佳枝という女性の一代記みたいなものになっているが、
彼女がヒロインかといえばそんな気もするがそうでもない気もする。
当たり前だが特定のモデルがいるのではない。
空想の産物と言うのに限りなく近い。
ずいぶん変な小説を書いたものである。
よけいな解説かもしれんが
> 妻子を持たないと「ほんとうの人の気持ち」というものはわからない。
これは横山やすしが小室直樹に言ったことばである。
たしか週刊プレイボーイで対談してた。
その後小室直樹は結婚したわけだが。
深夜終電まで上司に付き合わされたのは実話だ。
ノンフィクションや私小説にならないようにいろんな小ネタが混ぜ合わせてある。
そういう意味では、自分としては、ものすごく贅沢に素材を使った作品だ。
歴史小説は調べればいくらでもネタはでてくるが(つまりまだ誰も使ってない面白いネタを探すのはそんなに難しくない)、
実話や体験に基づいて書くとネタがあっという間に枯渇する。
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