中山太郎[本朝変態葬礼史](http://www.aozora.gr.jp/cards/001420/files/50271_47672.html)。
タイトルがぎょっとするがごくまっとうな論説。
神話にみられる習俗や葬(はふり)の語源「放(はふり)」から、古代には埋葬などというものはなくて、
死体をただ山や海に遺棄していたのだろうというのは、たしかにそうに違いない。
> 空葬はまたの名を樹葬と云い、霊柩を高く樹上に吊し行うものである。
> 朝鮮にはこの空葬が現今でも残っていて、疱瘡と痲疹で死んだ子供は空葬にせぬと他に伝染するとて、迷信的にこれを行うている。
空葬なんて初めて知ったわ。
kindle無料ランキングは青空文庫ランキングのようなものであり、
しかもジャンル別になっているから、
普通に青空文庫を眺めていては見いだせないような奇書にたどりつくことができてはなはだ便利である。
アマゾンにとってなんの儲けもない使われ方だろうけど。
木村荘八[両国今昔](http://www.aozora.gr.jp/cards/001312/files/47603_34011.html)
幸田露伴[侠客の種類](http://www.aozora.gr.jp/cards/000051/files/1448_47840.html)
幸田露伴って随筆の方が面白いんじゃね。
この[喜田 貞吉](http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1344.html)
という人もすごいな。
葬(はふり)は放(はふり)であり、祝(はふり)に通じ、屠(ほふり)にも通じるいう。
おそらくそうに違いない。鳥獣や人の肉に関連する仕事なのだ。
> その軍士(いくさびと)を斬(き)り屠(はぶ)りき
古事記崇神
岩波古語辞典によればこれらはもともとハブリと濁って発音されたようである。