モーセとレビ族

モーセを出したレビ族は謎である。イスラエル12氏族は普通に数えると13氏族ある。しかしながら、非常に重要な祭司の一族であるレビ族は、継承する土地を持たなかったため、12支族には数えない、らしいのである。

民数記 01:47

レビ人は、父祖以来の部族に従って彼らと共に登録されることはなかった。

民数記 01:49-51

レビ族のみは、イスラエルの人々と共に登録したり、その人口調査をしたりしてはならない。
むしろ、レビ人には掟の幕屋、その祭具および他の付属品にかかわる任務を与え、幕屋とすべての祭具の運搬と管理をさせ、幕屋の周囲に宿営させなさい。
移動する際には、レビ人が幕屋を畳み、宿営する際にはレビ人がそれを組み立てる。それ以外の者が幕屋に近づくならば、死刑に処せられる。

民数記 02:33

しかしレビ人は、主がモーセに命じられたように、イスラエルの人々と共に登録されなかった。

民数記 26:62

彼ら(レビ族)はイスラエルの人々のうちに嗣業を与えられなかったため、イスラエルの人々のうちに数えられなかった者である

フロイトは「モーセと一神教」の中で指摘している。
p.069

(レビ族は)いかなる伝承も、この部族が元来どこに住んでいたのか、あるいは、征服されたカナンの地のどの部分がレビ族に配分されたのか、はっきりと言明していない。

あるいはEdマイヤーという人の説

モーセという名前はおそらく、そしてジロの祭司一族のなかのピンハスという名前は、・・・疑いようもなくエジプト語である。
もちろんこれは、この一族がエジプトに起源を持っていたと証明しているのではないが、

を引用している。

これらを素直に解釈すれば、レビ族はエジプト人、少なくともエジプト化したイスラエル人であった。普通のイスラエル人のように、パレスチナに土地を持った部族ではなく、エジプトから移り住んだ、となる。

至誠所は臨在の幕屋の中にある。幕屋というのは遊牧民のテントを思わせる。定住せず、移動・宿営を繰り返していたようだ。レビ族は、エジプトに土着した遊牧民であったかもしれない。やはり彼らがヒクソスなのではないか。いや、そもそも、イスラエル人とは、ペリシテ人(パレスチナ人)の土地に侵入したヒクソスのことなのではないか。ヒクソスはアラビア人の一氏族なのではないか。

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