楽しいより疲れないように

40代くらいまでは毎日おもしろおかしく暮らすことが人生の目的だったところがある。46才で大病を患ってもそのこと自体にあまり変化はなかった。多少金は使っても飲み歩いて楽しければそれは良い一日と言えた。

しかし最近は、いくら楽しく面白く過ごしても、翌日まで疲れが残っていると後悔のほうが強い。毎日、肉体的にも精神的にもできるだけ疲れないように生きていたい。アルコールが翌朝まで残るのがつらい。深夜2時くらいにはすっかりしらふに戻っていたい、などと考えるようになった。

酒飲んで面白いというのも、今となってはだいたいこのくらい飲んでこのくらい遊べばこのくらい面白いだろうというのがわかってしまっていて、意外性もあんまりなくて、要するに年を取ると人生そのものが全然面白くないという、毎日ただそれだけのあたり前のことになってしまった。

Richard Wagner が書いたものを読もうかと思って読んでみるが当然ながらめんどくさくて続かない。ドイツ語じゃなく英語で読んでみようかと思うがやはりめんどくさくて続かない。定年後にヒマになったら読もうかとも思うがそもそもヒマになって何がやりたくなるかもわからない。今さらあれもこれも読んで書いても仕方ないじゃないか。今書いているものを書き終えたらもう何も書かないというのもありかと思う。75才くらい、つまり今から15年後くらいに死ぬのがちょうどよいのではないかと思う。それから先何か新しいことをやるとはとても思えない。何もやることないなら生きている意味はなくないか。

仮に75才になってめちゃくちゃ作曲がしたくなって作品としては全然ダメだとしても何か作って残したいと思ううちは、後世の評価などは別として、生きててもよいと思う。そういうめちゃくちゃ何かしたいというものが無いのに、ただ疲れないように生きていても意味はなくないか。

仕事が忙しくずっと仕事場に泊まっていたりしたが連休でずっと家にいると家にいることにも飽きてくる。

本を書いているんだが長くなり過ぎた。削ろうと思うが、ではどこを削ろうか。だんだん何を書いているのかわからなくなってくる。

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