柳橋新誌

> イモリよりもっと効くのは佐渡の土

イモリ黒焼きは精力剤・媚薬、佐渡の土とは金のこと。

> 浮き草や今朝は向こうの岸に咲く

> 転妓の具、三あり。曰く才、曰く貌、曰く金。而して金を重しとなす。

才は才能だわな。
貌は男っぷり。
金は金。
転妓とは芸者を転ばすこと。

> 妓に大小の別あり。
大妓は即ち芸者にして、大妓は俗に呼んで御酌(おしゃく)と言う。
その三絃(しゃみせん)を弾ぜず、
ただ杯杓(さかづきとひしゃく)に侍御するをもってなり。
大妓の定価、昼夜八朱(二分)、辰(朝八時)から子(深夜十二時)に及ぶがごときは、
即ち或いは四朱(一分)を加ふ。
少しの間、これを招くも、また四朱。
小妓は即ちその半ばなり。これを半妓というもまた可なり。
客、定価の外において投ずるある、これを花と言ふ。

なるほど。1両=4分=16朱。
1両が今だとどのくらいの価値かというのは難しいのだが、
おおざっぱに江戸後期だと、庶民の一家が一ヶ月暮らしていけるくらい、でだいたいあってるかな。
芸者を呼ぶとなると定価で、大妓、小妓、肴などかかるわけだから、
やはり一度に一両くらいの金はかかるというわけだ。

> 蓋し酒席上、大妓弾じて、小妓舞ふ。

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