これまでは j-texts版 (つまり1922年文部省版)をそのまま使っていたが、
明治神宮版を付け足した。
かなり増量した。
だいぶ時間がかかったなあ。
最晩年の歌:
> むらぎものこころのはれし朝かなさやかに富士の山もみえつつ
> 山近くすみし都をなつかしとさらにぞ思ふ夏の来ぬれば
明治天皇は「山近き」故郷の京都が好きだった。
東京は山がない。
遠くに富士山や筑波山、ときどき日光あたりまで見えることがあるが、
山がない。
山から日がのぼったり沈んだりしない。
たぶんそれが寂しかっただろうと思う。
私も最初そうだったし。そういうことを言っている人も多いような気がする。
> にはの面の木のもとごとにたちよりてひとりしづかに花をみるかな
> さく花にむかひくらしし春の日はよはひものぶるここちこそすれ
> たかどのの窓てふ窓をあけさせて四方の桜のさかりをぞみる
> まつりごとききおはりたるゆふべこそおのが花みる時にはありけれ
> ひとしきりつどひし人も去にはててゆふべしづけき花の木のもと
> なすことのなくて終らば世に長きよはひをたもつかひやなからむ
死期を予感しているようにもみえる。
> 思はざることのおこりて世の中は心のやすむ時なかりけり
> ゑみかはす花にむかひてしばらくはおもふことなき身となりにけり
> 風たたぬ今年の春もさくらばな散るべきときと散りてゆくらむ
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