子母沢寛

相変わらず、子母沢寛「新選組始末記」を読んでいるのだが、
この、芹沢鴨や坂本龍馬などの暗殺の描写というのは、
おそらくは子母沢寛が新聞記者時代にこつこつやってきた独自取材なのであって、
新選組始末記が初出であって、
他の時代小説や漫画などはみなこれを典拠にしているものと思われる。
つまり、暗殺などがあって50年近く後に聞き取り取材したわけだから、
相当な誇張や脚色、思い違いや聞き違いが混じっていただろうけど(成立時期のタイミング的には平家物語などに近い)、
真実はともかくとして、
いやむしろ漫画や小説のネタとしては、子母沢寛の残した資料は非常に便利なものだったに違いない。

「座頭市」ももともとは子母沢寛の書いた簡単なメモ書きまたはごく短い小説に由来するという。

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