大塔の宮

「大塔の宮」は、「おほたふのみや」「だいたふのみや」どちらの読みが正しいのだろう、
などと考えていたのだが、『太平記』「大塔宮熊野落事」では、

> 大般若の櫃の中をよくよく捜したれば、大塔宮はいらせ給はで、大唐の玄弉三蔵こそ坐しけれ。

などと書かれていて、これは「大塔」と「大唐」をかけた駄洒落である。
ということは、少なくとも太平記の作者や読者は、「ダイタウノミヤ」と呼んでいたに違いない、
ということがわかるのではないか。

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