原音至上主義

久しぶりに『エウメネス』を読み直してみる。
しばらくして読むといろいろ忘れているので新鮮に読める。
だいたいこんな感じで間違ってないと再確認する。

ギリシャはヘッラス、ヨーロッパはエウロパ、
パピルスはパピュルスと表記すべきではないのかなどと思い始める。
しかしギリシャをヘッラスに統一すると、
ギリシャ語はヘッラス語になり、
あるいはヘッレニーケーなどとなるのだが、あまりにもわかりにくい。
ギリシャというのはラテン語であるから、
当時のギリシャをギリシャと呼ぶのはほんとはおかしい。
きわめてよろしくないことなのだがあまりに不便だ。
めんどくさいのでほっとくことにした。

文中「ヘーレスポントス海峡」というのが出てくるが、
これは現代ではトルコ語でダーダネルス海峡。
本来は Έλλης πόντος だから直訳すれば「ギリシャの橋」
という意味だ。
これまた訳しにくい。
原音至上主義ならば
「ヘッレースポントス海峡」とすべき。

しょうがないので、
パピュルスとヘッレースポントスは次回なんかの機会に修正することにする。
どうも些末なところばかりいじっている印象がしてよろしくない。

他人事だが『ヒストリエ』ではアレクサンドロスがギリシャ統一のためにビュザンティオンを攻めるという。
なんだかよくわからない。
マケドニアによるギリシャ統一は父フィリッポスの代で終わっているはずだ。
何がやりたいのかよくわからないのだが、もしかして、
カイロネイアの戦いみたいなことを描きたいのだろうか。
テーバイ、アテナイがペルシャと組んでマケドニアに対抗し、
ペリントス、ビザンティオンで戦いが起きたというのは、
カイロネイアの戦いの前のことだ。
要するにギリシャのポリス間の戦いまで描いて終わらせたいのだろうか。
もともと史実とはあまり関係なさそうだったが、
『ヒストリエ』という題名からますます離れていきそうだ。

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