google検索で何か調べ物しようとしても、どこかの怪しげなブログか、ものごとの上っ面を撫でただけのまとめサイトから浚ってきた情報くらいしか出てこない。国会図書館のデジタルコレクションで検索したほうがずっとましな情報が出てくる。
google検索が gemini になったり chatGPTになったりしてもAIの一般常識がgoogle検索を超えることはあり得ないので、やはりとんちんかんなことを言う。
もし国がバンバン国会図書館に予算をかけて書籍をすべてデジタル化して検索かけられるようにすれば、またその検索エンジンの精度を今よりももっとよくすれば、少なくとも文化、歴史分野の一般常識に関して言えば、chatGPTよりはるかに良いAIを作ることができるだろう。はがゆいことにこのことに気付いている人はおそらくほとんどいない。いたとしても日本学術界に影響力を持っていない。まして政治を動かす力などない。逆にAI研究なんか人文学や社会学には要らんとか言いかねない。
地方自治体がやっている、年金暮らしのおじいちゃんおばあちゃんのサロンになっている図書館なんかは全部つぶしてその予算を国会図書館に一点投資したほうが日本の学術文化のためにはるかに効果的だ。しかしそんな提案をする人はいない。本好き、読書好きな人ほど反対してくるに違いない。逆に国会図書館のデジタル化なんかに無駄な予算を使うくらいならもっと他に使い道があるだろう、などと批判してくる。図書館をふだん使ってない連中とか、使うにしても新刊本を予約して回し読みする連中しか世の中にはいないのだ。実に嘆かわしいことではないか。
AIに一般知識を学習させるには膨大な計算コストがかかる。一般知識ではなくて例えば javascript や python のプログラミングのような、限られた用途の問題解決学習ならば AIはもっと得意なはずだ。gtp-oss なんかを PCに仕込んで個人レベルで学習させるのは不可能だ。なら国会図書館がやれば良い。だが、今の貧弱なデータベースと検索機能を見ていると、誰もここに国家的最優先事項があるとは認識していないんだなと絶望してしまう。まして石破内閣なんかにわかりっこないと思う。
或いは、一つ考えられるのは、有志が集まって、それぞれ gpt-oss を持って、分担して学習させる、ということもできるのかもしれない。一人ではできないことでも百万人くらい集まればすごいことができるかもしれんなあ。