龍馬の手紙・新葉集

[慶応元年9月9日付坂本乙女・おやべ宛](http://ja.wikisource.org/wiki/%E6%85%B6%E5%BF%9C%E5%85%83%E5%B9%B49%E6%9C%889%E6%97%A5%E4%BB%98%E5%9D%82%E6%9C%AC%E4%B9%99%E5%A5%B3%E3%83%BB%E3%81%8A%E3%82%84%E3%81%B9%E5%AE%9B)。
たしかに龍馬の手紙の中に新葉集についての言及がある。

> 是よりおやべどんに申す。
近頃御面倒おん願いに候。どうぞ御聞きこみねんじいり候。

おやべとは龍馬の乳母らしい。乳母に面倒な願いが二つあるという。

> そもそも、わたしがお国におりし頃には、
吉村三太と申すもの、頭のはげた若い衆これあり候。
これが持ち候歌本、新葉集とて南朝 (楠木正成公などの頃、吉野にて出来し歌の本也)
にて出来し本あり。これがほしくて京都にて色々求め候へども、一向手にいらず候間、
かの吉村より御かりもとめなされ、おまへのだんなさんにおんうつさせ、おんねがいなされ、
なにとぞ急におこしくださるべく候。

吉村という若くてはげた男が新葉集という南朝の歌集を持っているのだが、
京都で求めようとしてもなかなか手に入らないので、
吉村から借りて、おまえの夫に筆写するようお願いして、至急送ってくれという、確かにややこしいお願いだ罠。

これに関連して、
2009年6月10日に、日本政策研究センター岡田幹彦主任研究員による
「元気のでる歴史人物講座(23) 坂本龍馬」という記事が産経新聞に掲載されたようだ。
だが、上記手紙の文面から

> 和歌を愛し自ら詠んだ龍馬は新葉和歌集を愛誦した。

とまで言い切れるのか。
そうとう飛躍があるような気がするのだが。

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