heidi 1-3-3

Nun ging es lustig die Alm hinan. Der Wind hatte in der Nacht das letzte Wölkchen weggeblasen; dunkelblau schaute der Himmel von allen Seiten hernieder, und mittendrauf stand die leuchtende Sonne und schimmerte auf die grüne Alp, und alle die blauen und gelben Blümchen darauf machten ihre Kelche auf und schauten ihr fröhlich entgegen. Heidi sprang hierhin und dorthin und jauchzte vor Freude, denn da waren ganze Trüppchen feiner, roter Himmelsschlüsselchen beieinander, und dort schimmerte es ganz blau von den schönen Enzianen, und überall lachten und nickten die zartblätterigen, goldenen Cystusröschen in der Sonne. Vor Entzücken über all die flimmernden winkenden Blümchen vergaß Heidi sogar die Geißen und auch den Peter. Es sprang ganze Strecken voran und dann auf die Seite, denn dort funkelte es rot und da gelb und lockte Heidi auf alle Seiten. Und überall brach Heidi ganze Scharen von den Blumen und packte sie in sein Schürzchen ein, denn es wollte sie alle mit heimnehmen und ins Heu stecken in seiner Schlafkammer, dass es dort werde wie hier draußen. – So hatte der Peter heut nach allen Seiten zu gucken, und seine kugelrunden Augen, die nicht besonders schnell hin und her gingen, hatten mehr Arbeit, als der Peter gut bewältigen konnte, denn die Geißen machten es wie das Heidi: Sie liefen auch dahin und dorthin, und er musste überallhin pfeifen und rufen und seine Rute schwingen, um wieder alle die Verlaufenen zusammenzutreiben.

そこでその子は喜びいさんでアルムに登った。夜中に吹いた風が小さな雲まで全部吹き飛ばして、空は一面深い青色で、その真ん中にお日様が笑っていて、緑のアルプを輝かせていた。小さな青や黄色の花が花冠をもたげ、楽しげだった。ハイディはあちこち飛び跳ねて、お日様の下、あるところにはすてきな赤いサクラソウの群生を見つけ、また真っ青なリンドウの茂みを見つけたり、またあるところでは柔らかい葉を茂らせた黄色いスミレをみつけ、そのたびに喜びの声を上げた。キラキラと輝いて手招きする花々を渡り歩いているうちにハイディはすっかりペーターや山羊たちのことを忘れてしまった。辺り一面に咲く黄色や赤の花がその子を魅惑した。ハイディはそれらの花々をいちいち摘んで自分のエプロンの中に詰めた。家に持って帰り、干し草のベッドの上にまいて、色とりどりの花で飾ろうと思ったからだ。ペーターは辺りを注意深く見張ったが、その目はあまりすばやく動けない。山羊たちもハイディとおなじようにあちこち動き回るので、彼は鞭を振り、口笛を吹き、大声で叫んで、それらの山羊たちをとりまとめ引き連れていくのにてんてこまいだった。


Kelch ワイングラスのように台と足がついたコップ。ここでは花冠と訳した。

Himmelsschlüsselchen。Echte Schlüsselblume、Wiesen-Primel、Frühlings-Schlüsselblume、Wiesen-Schlüsselblume、Arznei-Schlüsselblume などさまざまな名前がある。Himmelsschlüssel を直訳すれば「天国の鍵」。英語では primula、日本語ではサクラソウと訳すのが無難か。

Enzian は英語でGentiana。リンドウと訳せばよいか。

Cystusröschen = Cistus + Ros (バラ) + chen (小さな)。Cistus にはゴジアオイ、あるいはニンニチバナなどの名があるが、バラなのかもしれない。英語では Cistus または rock-rose。「みやまきんぽうげ」と訳した例もあるが、あまり品種にこだわることには意味は無いと思い、ここでは無難にスミレと訳した。

ヨハンナの作品にはしばしばこのようにたくさんの植物の名が出てくる。

シラカバ(Birke)。
イチジク(Feige)。
レモン(Zitrone)。
百合(Lilie)。
バラ(Rose)。
スミレ(Veilchen)。
忘れな草(Vergißmeinnicht)。
サクラソウ(Schlüsselblume)。英語ではcowslip (ウシスベリ)などと呼ばれるが、ぴったりの和名はない。
梨(Birne)、梨の木(Birnbaum)。
トネリコ(Esche)。セイヨウトネリコとも。英語では Ash tree。
銀盃花(Myrte)。ギンバイカ。
月桂樹(Lorbeer)。ゲッケイジュ。
モミ(Tanne)。
赤松(Föhre)。Kiefer、 Waldkiefer、ヨーロッパアカマツとも。単にマツと訳してもよかったかもしれない。
蔦(Epheu)。
麦の穂(Halm)。穀物の茎のことだが、「麦の穂」と意訳する。
麦畑(Kornfeld)。直訳すれば「穀物の畑」。
カーネーション(Nelke)。ナデシコ科の植物。
ローズマリー(Rosmarin)。
ツルニチニチソウ(Immergrün)。直訳すれば「常緑」。
イチゴ(Erdbeer, Beer)。時に「野イチゴ」とも訳した。
ハシバミ(Hasel)。セイヨウハシバミとも。落葉低木。種子はヘーゼルナッツ (Hazelnut) と呼ばれてケーキなどに使われる。
シナノキ(Linde)。ボダイジュと訳されることもあるが別種。
トウヒ(Fichte)。ドイツマツ、ドイツトウヒ、ヨーロッパトウヒなどとも呼ばれる。シュヴァルツヴァルト(黒い森)やアルプスなどに生える。高い針葉樹。モミの木に似て、クリスマスツリーに使われる。
サフラン(Zeitlose)。和名はイヌサフラン。秋のクロッカス、芝生のサフラン、などとも呼ばれる。クロッカスは早春に咲き、サフランは秋に咲く。作中では特に厳密に区別する必要はないと考えて、サフランと訳した。
ブナ(Buche)。
カシ(Eiche)。ブナ科のカシやナラの総称。英語ではOak。

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