若者に純米酒を飲ませてやると、「アルコールの味がする」などという。
そりゃそうだアルコールなんだから。
彼がいわんとするところは、つまり、アルコール度数が高い、ということだろう。
純粋にアルコールの味というのはウォッカなんかを飲めばいい。
エチルアルコール以外の味や香りは活性炭で完全に取り除いてしまうからだ。
それに比べると中国の白酒などはものすごい濃い香りがする。
こういうものは、普通、蒸留だけではつくはずがなくて、
樽に寝かせてその香りがつくものなのではなかろうか。
よくわからない。
ふむ。蒸留した後にも麹を加えたりするのか。
しかし、蒸留酒に麹菌を入れてもすぐ死んでしまうと思うのだが。
単なる風味付けなのだろうか。
ビールを飲ませると苦いという。
私もビールの味がわかりだしたのは35くらいからで、
日本酒の味がわかりだしたのは45くらいからなんで、
たぶん人より遅いくらいかと思うが、
若者がビールも日本酒もまずいという気持ちはよくわかる。
たぶん魯山人が年をとらないと料理の味はわからんと言っているのと同じことだと思う。
そういえば煙草を吸わなくなったのも35くらいで、
酒や料理の足がわかりだして煙草が嫌いになるというのは関係あるのやもしれん。
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