大津皇子

日本で最初に漢詩を作ったのは大津皇子ということになっているのは『懐風藻』の冒頭にいくつか大津皇子として漢詩が載っているからだ。

大津皇子がほんとに漢詩を作れたかはあやしい。
弘法大師が温泉見つけたようなもんだと思う。
が、しかし、作ったかもしれん。

> 朝択三能士

朝に択ぶ、三能士

> 暮開万騎莚

暮に開く、万騎の莚

> 喫臠倶豁矣

臠を喫らひ、倶に豁たり

> 傾盞共陶然

盞を傾け、共に陶然

> 月弓輝谷裏

月弓、谷裏に輝き、

> 雲旌張嶺前

雲旌、嶺前に張る

> 曦光已隠山

曦光、已に山に隠れ

> 壮士且留連

壮士、しばらく留連す

まあそんな難しくはないな。
そのまま読めばよい。

「喫臠倶豁矣、傾盞共陶然。」
のあたりが実に愉快そうだ。
「且留連」は、去るにしのびず、しばらくぐずぐずととどまる、の意味。
対句が見事だよね。だからわかりやすい。

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