上野千鶴子という人が結婚していたことについて文春が書いてそれについて飯山陽があれこれ言っているのだが、私は上野氏の主張にはさほど矛盾は感じなかった。というよりも一貫した主張をみた感じがした。
上野氏は結婚という社会制度は認めないが恋愛は認めていてずっと伴侶がいたが、その伴侶が死ぬ寸前に婚姻届けを提出して配偶者となって遺産を相続した。既存の社会制度の枠組みの中で一番手続きをスムーズに進めやすかったからそうしただけのことだろう。
上野千鶴子という人を好きか嫌いかといわれれば、どちらかと言われれば嫌いだがそれよりなにより私とは関係無いとしかいいようがない。文春に関していえばそんなことをわざわざ調べて金儲けするとは下品だなとしか思えない。
飯山陽に関していえば、そんなネトウヨみたいに上野千鶴子などのことでいちいち騒いでないで、もっとほかにもいろいろやることはあるだろ、とは思う。
飯山陽の書いた本を橋爪大三郎が褒めていて、飯山氏はその本で橋爪大三郎のことも批判しているのにそれでも橋爪氏が飯山氏の本を褒めているのはあっぱれだと言っていた。橋爪氏はかつて小室直樹の学説を批判したことがあるが、そのとき小室直樹は橋爪氏に対して怒らなかったのだという。学問とはそうしたものだから、自分を批判する飯山氏に対しても、良く批判した、勇気ある行為だ、学者というものは内輪で褒め合っていてはいかんなどとと言ったのだという。
飯山氏が嫌いな学者(?)に池ちゃんマンがいるのだが、池ちゃんマンも橋爪大三郎も東工大社会理工学研究科の教授で、江藤淳がいて、橋爪大三郎がいるところにあとから池ちゃんマンとその一派を送り込んできたのはいったいどこのどいつらなのか、そのときどんな学内政治が行われたのか、東工大の中の人たちはこの人事をどう思ってるのか、すごく気になる。
追記: 池ちゃんマンは池上彰ではなく別の人らしい。
社会理工学研究科なんてもう存在しないのか。まあいいや。
ネトウヨに賛同できないのは、たとえば夫婦別姓とか同姓とか、西洋の影響を受けて明治以降にできた制度にすぎないのに、それのせいで家族の結びつきが失われるとか、日本が日本でなくなるとか言っているところかね。薩長政権こそは結婚制度をぐちゃぐちゃにした張本人で自民党はその残滓だろ。きちんと歴史的検証をして、それが保守すべきかどうか、考えてないというか。脊髄反射的にこれは守らなきゃいけないんだって思ってるところがいやだよな。