地雷原

定年まであと6年半、今の仕事を後任に引き継げる程度に適当に整理してゆっくりとフェイド・アウトしていく予定だったが、実際に役職につき仕事に手をつけてみるととんでもなくたくさんのことを裁かなくてはならないような気がしてきた。いや、職務上、手を付けるべき案件ばかりであるが、もっとも賢いやり方は、まったく手をつけない(で、かつ手をつけたふうに処理する)ことだとも思える。現状には確かに問題がある。しかし私にそもそも、それらを改善する義理があろうか。渡世の義理。一宿一飯の義理。結局万事がそんな浪花節的な問題に思えてくる。

私はもともと周旋屋ではないし、40代の頃までは積極的に人間関係を広げようとしてきたが、その後外の活動も人付き合いも減らしてきたから、なんかやれと言われても簡単に手配はできない。できることといえばごく身近な人で、手伝ってくれそうな人のつてを頼って人を呼んでくる、それもある程度時間の余裕を見て早めに手を付ける、くらいしかない。今までもそうしてきたつもりだが、これからはよけい慎重にやる必要がある。

地雷を踏まぬようにといろいろ予防線を張ってきたつもりだがまんまと地雷原のど真ん中にはまってしまった。困ったことである。

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